アクリルと言えば？

ウールを想像します。

♪アクロンなら毛糸洗いに自信が持て～ます。

小堺一機さんの衣類用洗剤のCM。

アクロンの意味は？
アクリルとナイロンから生まれた造語らしいです。
ということは、アクリル系、ナイロン系衣類に優しい洗剤？
と言うことで今回はアクリルの話。

アクリルの特徴を知ったらアクロン、使おうって思うかもしれませんね。

 

アクリルは化学繊維

 

アクリルは化学繊維のなかで、合成繊維に分類される素材です。

三大合繊の一種（アクリル、ナイロン、ポリエステル）で、石油を原料とする繊維ですが、
羊毛（ウール）に似た性質持つことが知られています。

このため、ウールとの違いや比較についても検討対象とされることが多い繊維といえます。

 

ウールとアクリルの違い

 

まずは、それぞれの特徴を見てみましょう。

 

アクリルの特徴

 

 

アクリルは化学繊維であるため、糸を作る際の口金（ノズル）の形状によってさまざまな形状の繊維をつくることができ、
これによって手触りや風合いの異なるアクリル繊維を作り出すことができます。

バルキーと呼ばれる、熱の力で繊維を収縮させて、スポンジのような弾力性をもたせたり、
また、本来はアクリル繊維の弱点でもあった抗菌防臭や静電気防止、耐熱性向上、毛玉が発生しにくいものなどの
機能性を付与した加工も多いのもアクリル繊維の特徴と言えます。

水に浮くほどではありませんが、繊維のなかでは軽い部類になります。

フィラメント糸（長繊維）も製造可能ですが、実際の使われ方としては、ステープル（短繊維）としての利用が多い繊維です。

アクリルは毛（ウール）やレーヨンなどを主体とした他繊維との混紡もよく行われます。

＜メリット＞

・ふっくら柔らかい

・弾性回復力（元に戻る力）が強い（シワになりにくい）

・ウールより強度がある

・薬品や虫に強い

・洗濯しても縮んだり型崩れしない

＜デメリット＞

・吸水性、吸湿性が劣るため汗でべたつきやすい

・毛玉ができやすい

・静電気がおきやすい

 

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ウールの特徴

 

 

ご存じの通り、ウールは羊の毛、羊毛から作られる天然繊維。

手芸用の毛糸を含めセーターやカーディガンなどの衣服や毛織物全般をウールと呼ぶことが多いですが、
ウールの中には、羊毛以外にモヘヤやカシミヤなどのヤギの毛を使用したもの、
ウサギの毛を使用したアンゴラなど毛の種類は様々です。

＜メリット＞

・何と言っても暖かい（保温性がある）

・吸湿性、伸縮性がある

・天然繊維なので肌に優しい（特にアンゴラうやカシミヤは肌触りが最高）

・色落ちしにくい

・型崩れしにくい（シワになりにくい）

＜デメリット＞

・摩擦による毛羽立ち（毛玉ができる）

・縮む（フェルト化してしまう）

・お高い

・害虫に弱い（虫食い穴ができる）

 

 

どちらにも魅力があるんじゃないのって話だよね。
アクリルを選ぶかウールを選ぶかは、
あなた次第です！

 

アクリルやウールを使う理由、寒い季節に持ってこい！

 

 

ウールには、表面にうろこ状のスケールと呼ばれるものがあります。
これは、髪の毛のキューティクルのようなもの。

このスケールは、セーターが縮む原因にもなりますが、ウロコが開いたり閉じたりして
水分を吸収したり放出したりする特性があります。
しかも汚れからも守ってくれる優れもの。

これは、綿繊維などの天然繊維にはない機能です。
だから、うまく体温調整ができ汗冷えすることがありません。

さらに、ウール繊維が空気を含み、保温性が保たれます。
ウールで出来たシルクなんかは最高魅力的な素材ですね。
寒い時期にぴったりです。

アクリルは、ウールほどの保温性はありませんが断熱効果のある素材。
寒い外気から身を守ってくれます。
ウールより耐久性もあり、冬場に頻繁に使用するコートなんかに向いています。

 

だから、秋冬の洋服やマフラーなどの小物に使用されるわけです。

 

アクリルとウール、どっちを選べば良い？

 

 

アクリルはウールに似ているため、その代替品としての多く使われてきました。

産業用としての使われ方が多く、元々はカーペット用途で使われることが多かったです。

 

インテリ素材豊富なKOWAより、アクリルを使用した素材。ソファカバーやクッションカバー向け。

 

現在はポリエステルに変わってしまい、産業用は減少してしまっています。
しかし、衣料用では多くの用途での使われ方をしています。

セーターや靴下をはじめとするニット製品や
今ではおなじみの防寒、あったかインナーにも使われている注目素材でもあります。
（昔？あったババシャツもアクリルが使われています。）

他の使われ方としては、靴下、毛布や、カーテン。
クッション、カバン地。
アクリルのフェイクファーのテディベアなんか人気ですよね。

工業分野では、ろ過布やアスベストの代替品としても使われています。

最近のアクリル素材は以前より質が良くなっているので、ウールとは違いが分からないほど。

一番分かりやすいところでは、お値段かな。

 

アクリル生地のお手入れ・洗濯方法をご紹介

 

 

基本はアイテムの裏についている洗濯表示をチェックして。

ウールより洗濯には強いので少し安心ですが、洗濯表示に「水洗い不可」のマークがついていたら
クリーニングにもっていきましょう。

 

 

↑このマークが付いていれば手洗い可。

 

 

↑これは、洗濯機洗い可です。洗濯機洗いの場合は、洗濯ネットをお忘れなく。

また、衣類への負担をできるだけ軽減するために脱水時間は通常より少なくすると良いです。
乾燥機は縮んでしまう心配があるので避けてください。

おしゃれ着洗剤は中性洗剤なのでデリケートな素材を洗う時に使用されます。
また、シルキータッチ成分や繊維保護成分により繊維をコーティングしてくれるので、やっぱりおすすめです。

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