お待たせ致しました。いや、お待たせし過ぎたかもしれません。
今日の紹介するテーマは、「布帛」だそうです。
布帛=織物
読めますか?
完全なる専門用語だと思います。
誰が日常生活で布帛って言うやろうか?
こんな言葉聞いたことあらへん。
漢字も意味も分からへん・・・
でも、我々業界人は使います。「布帛=ふはく」と読みます。
ヘェ〜〜〜〜。
(たぶん3へぇぐらいですね。懐かしのへぇボタン、、、みんなドンキで買ったやんね。)
まぁ、なんしか生地のことなんです。英語で言うとファブリック。
じゃあ、本題に戻って、
まず、今皆さんの着ている洋服をよく見てみて下さい。
どんな種類の服を着てはりますでしょうか?
サラリーマンの戦闘服=ジャケットにYシャツ、Tシャツ、ブラウス、スカート、デニムパンツ、
ワンピース、カーディガン、ニット、セーター、カットソー・・・などなど。
その服がどこでどの様にして、どんな素材を使って作られた商品か考えた事はありますか〜??
昔むか〜し大昔から人々は衣服を身にまとってきました。
その用途は様々で、、、
その時々の環境に適応するため。
見た目を華やかに着飾るため。
など、色々な理由で今日まで人々は衣服を使用して来ました。
そのために色々な素材を用いて、様々な種類の服を作って来た。
現在進行形でおそらく未来永劫、ファッションが人々の歴史から消えることは無いだろう。
てな感じで、「人類の歴史=衣服、ファッションの歴史!!」と言えば過言。
かもしれないが、過言だっていいじゃないかと思える心も必要だ。(ぺこぱ風)
とにかく日常生活に必要不可欠なアイテムでしょう!!
ばっくり大別すると2種類に分類される!!はい、説明しましょう。
1つ目は、編物
おばあちゃんがかぎ針で編んでくれましたね?たぶん。手編みのセーターとか。
2つ目は、織物
つるの恩返し知ってますか〜?日本昔話で見たことありますよね?
助けた鶴が女性に姿を変えて、三日三晩寝ずに“ギッタンバッタン“布を織る。
「絶対に中をのぞかないで下さい」って言われると見たくなっちゃうやんね・・・。
実は自分の羽をちょこちょこ織り込んでた(鶴の羽ミキシング)みたい・・・って言うなんとも健気なお話。
布帛の歴史
では、その歴史を紐解いて行きましょう〜〜
まず、オッチャンの専門分野、織物より。
これ、今回のテーマの「布帛」の事(総称)なんです。
織物とは、めっちゃ簡単に言うと、「タテ糸とヨコ糸を交互に交差させて作る布地」です。
さっき言ってた鶴の恩返しで出てきた“ギッタンバッタン“です。
“ギッタンバッタン“うるさいなて思ってる方いらっしゃるかもしれませんが、
これは織物を作る機織り機を動かす際に出る擬音です〜
織物の歴史はそれはそれは長く、定かではないが縄文時代後期の遺跡から機織り道具が見つかった事もあることから、
古くより日本に存在していた事が分かっております。
奈良時代に入るころには、中国や西洋の様々な技術、文化が日本にも伝わり、
絹織物などを作るようにもなりました。
すごいぞ!日本人
皆さん、時代劇好きですか?オッチャンは大好きです・・・。
1番好きなのは「利家とまつ」。
最近では「真田丸」でした。
やっぱ戦国ですね〜〜〜
またまた脱線しましたが、時代劇で見る衣装、皆さんはどう思います??
筆者(オッちゃん)は、ちょっとなんぼなんでもキレイ過ぎなんちゃうん??っていつも思ってます。
さすがに現物見た訳じゃないので、なんとも言われへんけど・・・
このお仕事をしていて当時あんなに完璧な生地がホンマに作れたんかいな・・・、
「そんな訳あらへんやろぉ(大木こだま師匠)」と大河見ながら職業病。
でも、実際に平安時代には織り柄(ジャガードみたいなのかな?)を表現したような生地も作れたようです!
陰陽師の安倍晴明とか、確かにそんな感じの服着てたなぁ・・・
すごいね、日本人。
そして、最もポピュラーとも言える綿(コットン)の栽培は戦国時代辺りから始まったとされております。
需要の高まりから、自然とそうなったと言われており、
兵の着る服〜帆布や陣幕、馬具に火縄銃の火縄まで様々な場面で綿が使用されていたそうだとか。
ちなみに筆者(オッちゃん)の生まれ育った大阪市平野区は綿がシンボルマークとなっており、
「ひらちゃん」という綿の妖精がゆるキャラです。
“大阪平野区ホームページより”
この仕事に縁があったのかもしれませんね・・・
トヨタグループ創始者 豊田佐吉
さて、明治時代以降には、繊維産業が工業化され、トヨタグループの創始者である豊田佐吉が
人の手では無く、動力で稼働する「豊田式汽力織機」
を開発し、生産性や品質を大いに向上させた。
そこから一気に日本の繊維産業は栄えていくことになり、一時は繊維製品の輸出国でもあったと言うから驚きである。
豊田佐吉さんのお名前を知らない日本人はおるんやろか・・・
日本でかなりの数を生産された豊田式自動織機は今でも東南アジアのあちらこちらの機屋で見る事ができ、
(もちろん日本国内でも見られるが)
小気味良い音を響かせながら、動いています・・
日本で作り出された機械が今でも世界各国のアパレル製品を支えているのです。
それだけ長く使用しても、止まることの無いものを作り出した日本人はやはり誇らしい気がするやんね〜。
説明が長くてすいません。笑 ついつい。
布帛=織物の総称。
覚えといてヨォ〜〜〜
布帛の織組
そんな布帛にもいくつもの種類(織り組織)が存在すんねんけど、知ってる??
いくつかご紹介しましょう!
基本的な3原組織というものがあります!これ、入社当初なんじゃこれって思いながら、覚えてました・・・基本です。
今ではなんとか、だいぶと知識も増えました・・
山崎豊子の有名小説「不毛地帯」のドラマ版で唐沢寿明が近畿商事に入社した当初、
必死こいて覚えてたの見たことある方もいてはりませんか。笑
1.平織り(ひらおり)
特徴はタテ糸とヨコ糸が1本ずつ交互に浮き沈みしている事。
最も一般的な生地です。
ブロード、タイプライター、ガーゼ、シャンブレー、帆布、羽二重などなど基本だけあって、長年人気の素材が多いです。
ガーゼといえば、新型コロナウイルスの影響で世界的にマスク不足に陥った中、ガーゼ生地が活躍しました!!
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2.綾織り(あやおり)=斜文(しゃもん)織りとも言う
斜めに凸凹の筋が走る生地。
デニム、ツイル、サージ、ギャバジン、チノ、ツイードなどなど。
デニムのようにカジュアルアイテムからツイード使いのジャケット、スーツ、コートなど
フォーマルアイテムまで幅広いスタイルの縫製品になります。
3.朱子織り(しゅすおり)
タテ糸とヨコ糸の浮き沈みの変化が少ないため、触るとスベスベしており、光沢感のあるのが特徴。
サテンが代表例です。
見た目の艶やかさから、女性に人気の素材も数多く存在します。
布帛まとめ
さぁさぁ、上記につらつら、長々と布帛の事について語って来ました・・・
まとめると、
「布帛=織物」って深い。
って事ではないでっか???笑
最後にさらっとご紹介。
布帛(ふはく)の対義語は??
答えは、冒頭に喋った、「編み物=ニット」になります。
そういえば、昔、ダッサイモッさいセーターにおばあちゃんがウルトラマンのアップリケを縫い付けてくれた記憶がなぜか蘇った・・・笑
筆者(オッちゃん)はどちらかと言うと「ゲゲゲの鬼太郎派」だった。
そんなセーターやカーディガン、近年ではYシャツにまで使用されるようになったニット素材、
布帛に比べるとニット生地は伸縮性に優れており、動きに合わせて体に程よくフィットするのが特徴。
もちろん、布帛でも伸びる素材はあります〜。
そう考えると、ニットって、デブ(ぽっちゃり族)にはちょっと不向き・・・?
いやいや、そんな事は無い。最近オーバーサイズも流行なので、
すでにオーバーサイズの筆者(オッちゃん)の仲間達でもしっかり着こなせるのである!!
上記の様々な種類の生地はなにから何までテキスタイルネットに揃っておりますヨォ!!!
と言うわけで、今回は「布帛(ふはく)」について語ってきました。
なかなかに奥深い生地の世界。
どうやって探せばいいか、何の素材を選んだらええか・・・。
迷う事もあるでしょう。
ですが、ご安心を。
だって、、、、「テキスタイルネット」があるやんか。
By オッちゃん