【読み物】タイプライター生地だから、このハリ感

typewriter

タイプライター生地の一番の特徴は生地の強いハリ感と光沢。
このハリ感と光沢、特別な繊維を使用しているわけではないんです。
一般的な綿糸を使用して織られています。
この独特な質感はどうやって生まれるか。
「タイプライター」と言う名前の由来から見えてきます。

 

タイプライターってどんな布?

 

タイプライターの由来

typewriter

タイプライター(英語:TYPEWRITER)生地の発祥は印字用タイプライターのリボンに用いられていたと
言われていおり、タイプライターで打てるほどに高密度に織られた布と言う意味が一般的です。

 

タイプライターの密度はどのくらい違う?

織物の密度は規格で確認出来ます。規格には表示されるのは、
◯糸番手(糸の重さ、細さ)
◯1インチ間の打ち込み本数(タテ糸、ヨコ糸の合計本数)
◯織り方
◯素材
◯幅 等

使用されている糸番手と1インチ間の打ち込み本数を見ればどのくらい密に織られているかが分かります。

 

タイプライターの規格は、

◯番手:60~80番手
◯1インチ間の打ち込み本数:240~300本
◯織り方:平織り
◯素材:綿

 

ブロードやシーチングの規格は、

◯番手:30~50番手
◯1インチ間の打ち込み本数:120本~200本
◯織り方:平織り
◯素材:綿

ブロードやシーチングとの大きな違いは糸番手と打ち込み本数。
糸番手は数字が大きくなればなるほど細くなります。
タイプライターの方が糸番手が半分くらい細く、打ち込み本数は倍くらい多いことが分かります。

typewriter

使用する糸の重さにもよりますが、番手の違う綿糸を使用した場合、体積はおよそ同じくらいになりそうですね。
糸が細いので同じ体積であっても、細い糸の方が薄手で軽い。
細い糸を使用していますが打ち込み本数が多いので丈夫でハリのある独特な質感と上品な印象。

これがタイプライターの最大の魅力です。

 

タイプライターはどんなアイテムに向いてる?

 

typewriter

 

タイプライターは薄くて軽いので春夏のブラウス、シャツ、スカート、コートに向いています。

が、春夏だけではありません。密の織られているので保温性にも優れているから、秋冬アイテムにも向いているんです。
すべての季節に使用できる優れた布です。

 

タイプライターのデメリットは?

 

typewriter

 

ここまで、タイプライターの良いトコばかり紹介してきましたが、やはりデメリットも存在します。
だいたい、そう言うものです。

タイプライターに限らず、天然素材を使用した生地、全てに言えることですが、
天然素材ですので、他の綿素材同様に経年変化、洗濯による若干の縮みがあります。

また、シワになりシワが戻りにくいと言った点があげられます。
ボトムスに使用した場合、暫く座っていた状態から立ち上がるとシワが気になりそうですね。
そう言った点では、トップス向けと言えそうです。

 

いつもと違う表情のタイプライターを楽しむ オススメ加工

 

typewriter

左:BD8401 中:BD8411 右:BD2198 

ソフト加工・しわ、塩縮加工

ソフト加工やしわ、塩縮加工など、付帯加工の風合いが他の素材より明確に出るのも特徴。
これは、デメリットでも書いた通りシワになりすい特徴があるから。

通常のレギュラー風合いでハリ感を全面に出したり、特徴的な面白い風合いを出したりすることができるので
・高級感を出したい、
・拘りアイテムを販売したい、
という方におすすめです。

 


 

ヴィンテージ好きもハマる?

 

typewriter

 

シワ加工のハリ感と光沢を持ったタイプライターに帯びるシワは立体的で
シワ加工をした一般的な生地とも未加工のタイプライターとも違う独特な雰囲気はヴィンテージ感があります。
シンプルなナチュラルテイストのお洋服にピッタリです。

6~7年前にレディースのコート、スカート、ワンピース、ガウチョパンツ用途にダンプ生地とともに、大ブレークしました。

 


 

カジュアルウェアの定番

 

typewriter
3721 COOLMAX (R) タイプライター クールマックス

今でもカジュアルウェアの定番生地として幅広く使用されていて、無地の綿素材が一般的ですが、
チェック、ストライプなどの柄、もようが入ったもの、クールマックス(吸汗速乾)の糸と掛け合わせたものや
ポリエステル糸と掛け合わせたノンアイロンのものなど、店頭、通販で様々なタイプライター生地が見られます。
最近ではマスク用途に使用されることもあるようです。

 

タイプライター一覧

この特集に関連する商品

-1