【読み物】デニム白書 デニム生地に魅せられて

denim

 

『デニム』、まず何から語ればええんやろか・・・。
⻑い⻑い歴史の中で数多くの⼈々に愛され、親しまれ、 私⽣活に⽋かせないファッションアイテムとなったデニム。
お家の中に必ずと⾔って良いほど、何かしらのデニムアイテムはあるでしょ〜(まぁ、たぶんやけど。)
ジーンズの領域を抜け、現在ではソファー地やクッションカバーなどのインテリアアイテム、やエプロン、靴や⼩物雑貨、職⼈さんの作業着。
新型コロナウイルスの流⾏により、マスクとして使⽤されるなど、登 場場⾯は多岐に渡ります。
様々なアイテムが作られていることから、素材の選び⽅⼀つで、ご家庭でも簡単にミシン縫い出来ちゃいます~!
今⽇はその歴史を紐解きつつ、デニムの魅⼒に取り憑かれてください!!

 

デニム?ジーンズ?ジーパン?

まず、そもそも「デニム」って⾔ったり、「ジーンズ」って⾔ったり、オッちゃん達は「ジーパン」って呼ぶ けど、どうちゃうの??
お答えしましょう。
簡単に⾔うとやね~。

●デニム・・・⽣地の種類。太番⼿を使⽤し、分厚く、綾織組織で織った綿布(めんぷ)の事。オンス(重さ) で表記される。

●ジーンズ・・・デニム地または、綿素材で作られたズボンの総称。

●ジーパン・・・ジーンズ ×パンツの和製英語。

これぐらいは知ってるで~~って⽅々は多いかと思います。

じゃあ・・・、なんでそう呼ぶか知ってますか??

●デニム・・・フランス、ニーム産の綾織物を意味する「Serge de Nimes(セルジュ・ドゥ・ニーム)」が語源 と⾔われており、
その⾔葉のニーム産を意味するドゥ・ニームが短縮され「denim」となりました。

●ジーンズ・・・イタリアの「Genova(ジェノバ)」に由来しており、ジェノバはアメリカへ織物をはじめとする貿易品を輸出するための重要拠点であった。
当時のアメリカの⼈々はジェノバよりやって来た船乗り達が履いていたズボンを「ジェノバ製」という意味の
「Genes(ジェンズ)」や「Genois(ジェノワーズ)」
と呼んでおり、その呼び名が次第に「ジーンズ」と発⾳するようになったとか・・・

 

もう⼀つ!!

 

2ジーンズが⻘い(インディゴ=藍⾊)のはなんで??

 

denim

 

みなさん、ジーンズといえば、LEVIʼS!!と⾔う⽅も多いかと思います。
そうです。
このLEVIʼSがデニムの歴史の1ページを作り出したと⾔っても過⾔で無いはず!

 

denim

 

ジーンズという名のズボンが作り出されたのは、ゴールドラッシュに沸く19世紀のアメリカ⻄部。
労働者達の「かなりの重労働にも耐えられる丈夫な作業着が欲しい」との要望に応えるべく、
仕⽴屋を営むヤ コブ・デイビスがサンフランシスコの織物商⼈リーバイ・ストラウスから仕⼊れた⽩い丈夫な帆布地で作り出したワークパンツがジーンズの始まりだそうです。

 

denim
AD8310 8号帆布無地

LIVEʼSのパッチデザインになっている「ツーホースパッチ」。
ここには、「たとえ⾺2頭で引っ張っても破れない」という意味が込められているそうです。

物作り(ハンドメイド)への熱い想いにも聞こえますね~~。

のっけからめっちゃ脱線してもうたけども・・・、いやいや歴史を知るのは⼤切な事!
さて、先ほど⽩い帆布から作り出したと書きましたが、、、え?でも、ジーンズは⻘いやん?? そうですよね。

ジーンズにはインディゴ=藍染料が使⽤されているアイテムが多く、これにも理由があったと⾔われております。
天然のインディゴ=藍に含まれる殺⾍成分に注⽬して、ジーンズを染めたとの説もあるらしいけど、実際のところデータがあるわけでもなく・・・。
ただ、インディゴブルーってなんかええ⾊やんねぇ~~~。

 

Japan Denim

 

denim

 

さて、ここ⽇本でも今⽇までデニムには⼤きな関わりがあるのです!!
世界的にみても⽇本のデニムは⼀⽬置かれております!!
先述したインディゴ=藍とは、なが~~い関わりがあり、奈良時代から使⽤されていたとか。。

江⼾時代には作務⾐などの着⾊料として使⽤されていたりと⼈々の暮らしに根付いて来たそうです!
明治時代に来⽇したイギリス⼈は「Japan Blue」と称賛する程、⽇本の染⾊技術は当時より⾼かったようで す。
⽇本のデニム⼀⼤産地といえば、岡⼭、広島などが挙げられます。

 

denim
岡山県倉敷市にあるオールブルー社のデニムAB-EX172

綿花の栽培が盛んだった事から、⾃然に染めや織り、縫製、洗い加⼯技術などが備わり、これまで発展して来ました。
児島のデニムストリートはデニムファンなら誰もが訪れた事があるでしょう!!(もちろん筆者もです・・)
国産デニムのセットアップなどを仕⽴ててくれるテーラーなども存在し、これはもう欲しくて欲しくてたまらなくなる事間違いなし!!
ドクターマーチンなどのブーツ、キレイめのローファー、カジュアルにニューバランスなどのスニーカーも相性抜群です。

 

デメリットも魅力の一つ

 

denim

さて、筆者(オッサン)はデニムには良い所しか思い浮かばないのですが、
そんなデニムにもデメリットはあ るみたいです・・・。

洗濯⾯

デニムを染めるのに使⽤されているインディゴ=藍染料は普通に洗濯をしてしまうと⾊落ちし てしまうほか、
⼀緒に洗っている洗濯物に⾊が移ってしまう可能性があります。 筆者(オッちゃん)も、学⽣時代やってしまいました・・・。

お気に⼊りのラルフの⽩Tにべっとりと藍⾊ が・・・なんて具合です。
ただ、デニムは⾊落ちやダメージ(パッカリングなど)付けてなんぼの世界!!!

中には⾃然に⾊落ちさせたいがために、何年も洗濯せずに履き続ける強者も・・・。

 

denim

 

これもデニムの味なんです。

なので、⼀概にデメリットというわけでは無いですが、家族の⾐類と⼀緒に洗濯してしまわないようにお気を つけて・・・。
しかし、現在では着古した古着のリメイクとしてインディゴ染めが注⽬されており、元々違う⾊だった⾐類をインディゴ染めし、
新しい服に⽣まれ変わらせるなどの取り組みも⾏われているようです!!

これもエコの1つの形やねぇ~~。

 

時代と共に変化するデニム

19世紀のデニムは、作業着として使用されていたため、もちろんメンズのみ。
今は、デニムはファッションの一部として取り入れられるようになり、メンズだけでなく、レディース、キッズも履くようになりました。
また、時代によりデニムの種類もジーンズの形も様々に変化し続けています。
1960年代には、裾が広がったパンタンロン(ベルボトムと言う人もいますね。)が流行りました。
西城秀樹や仮面ノリダーが穿いている印象がありますね。
(♪白いパンタロン、ですね。)
1970年代には、細身のシルエットのジーンズ。

 

そして、技術が進むと共に様々なジーンズが出てくるようになりました。

 

denim

 

元々、白い帆布を染めていましたが、現在はほとんどが先染めデニムが使用されています。
先染めのデニムは、ヨコ糸が白、タテ糸にインディンゴ染めしたものを用いて織られているので表面はブルー、裏側は白く見えます。

また、インディゴ染のデニム素材だけでなく、黒糸を使用したブラックデニムやカラフルな色糸を使用したカラーデニムなどカラーも豊富です。

最近の主流はスキニージーンズや作業着など動きやすいデニムになるようにヨコ糸に伸縮性のあるストレッチ糸を使用されているものが多くなりました。
また、再生ポリエステル糸を使用したデニム素材、ワッシャー加工などの後加工により特徴的な風合いをプラスしたデニム素材。
ペンキで汚れたようなペイントやあえて切りっぱなしの裾をほつれさせたり破ったりするダメージ加工などなどタイプも様々。
フラットな状態から経年劣化していくのも楽しみの一つですが、自分でダメージを与えたいと言うときは、軽石なんかを使ってこすって色を落とす方法も。
ハンドクラフト的な感じで楽しめますね。

 

デニム選びのポイントは?

これだけデニムの種類が豊富な時代なので、用途によって選ぶことができます。

が、まずデニム素材を選ぶ時にはoz(オンス)について知っておくと便利です。
国産デニムを中心に取り扱うオールブルー社の商品も
ジーンズテキスタイル専門商社のダックテキスタイルの商品もオンス表記されています。

ではoz(オンス)はどうやって見れば良いのでしょうか?

 

oz(オンス)って何?

 

オンスは重さではなく、Tシャツやデニム生地の厚さを意味します。
重さは、weigh(ウェイ)で表記します。織物やウール素材など生地幅を一定に保つことができない縮む性質のある素材に使用されます。
weigh(ウェイ)は1㎡あたりの生地の重さが記載されます。

1oz(オンス)=約28.35g

一般的にジーンズで使用されている厚み(オンス)は、14ozが一番多く使用されているようです。

denim
VN1406 14オンスセルヴィッチデニム cotton100%

 

オールシーズン使えるちょうど良い厚さではありますが、温暖化の進む現在の春夏向けとしては少し暑い(厚い)かもしれません。
少し薄手のものであれば、10オンス未満のライトオンスデニムが良いでしょう。また、リネンを使用したデニムなんかもサラッとして過ごしやすいかも。
逆に冬向けにもう少し温かみのあるデニムとなるとウール混のデニムなんかも良いです。

denim
AB-EX127 10oz Selvedge cotton100%

 

トートバッグや財布などの雑貨にはしっかりとした厚みと硬さが必要なものには15オンス以上のヘビーオンスが向いていますが、
ホームソーイングなどの手作り用としては、家庭用ミシンで縫製可能か(家庭用ミシンの馬力では縫えない恐れがあるので)確認が必要です。

 

さて、これまでデニムについて⾊々と語ってきましたが、Textile-netでは数多くのデニム素材を取り扱っております!!
あなたにぴったりのデニム素材を⾒つけ出し、⽣活の中にデニムを取り⼊れましょう!!

デニム一覧

 

生地だけではありません、デニムのリボン・紐

デニム素材を使用した付属品なんかも、ポイントで使用するのもおすすめです。
デニムonデニムで使用するのも◎。

denim
SIC-2112-15 デニムストレッチテープ

この特集に関連する商品

-1