【読み物】綿素材 私たちのもとに届くまで

cotton

 

生地・布との素材、原料と言えば?
と質問したら、ほとんどの方が「綿」て答えるんじゃないでしょうか?

今回は、生地原料の代表、「綿」についてお話したいと思います。

 

ちなみに2年目の結婚記念日は「結婚式」の結ぶを綿に変えた「綿混式(めんこんしき)」だそうです。
結婚2年目はまっだ少し不安定な状態。
二人の絆が「綿のようにふわふわと柔らかく、しっかり固まっていない」と言う意味らしいです。

フォローするわけじゃないですけど、綿って暖かいからいいですよね。
綿100%の腹巻きなんか寒い冬でも寒さ忘れるくらい(言い過ぎました。)

 

さてさて、本題に戻りましょう。

 

綿はどのように作られているの?

 

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綿花は、アオイ科のワタ属に分類される植物です。

同じアオイ科の植物には、ハイビスカスやオクラ、ドリアンなどがあります。

あの、ふわふわとしたワタは、種子を包む綿毛の部分。
その綿毛を紡いで糸になります。

そして糸を織り、皆さんが着ている洋服の生地になるんです。

 

綿花はどんなところで栽培されているの?

 

綿花はどこでも収穫できるわけでは有りません。

生産地のメインはインド、中国、アメリカ、パキスタン、アフリカ、南米、オーストラリアになります。

日本では明治時代以降、安い海外綿花に太刀打ちできなくなってしまった為、殆ど栽培されなくなりました。(がんばれニッポン)

現在、”東北コットンプロジェクト”といって東北大地震津波跡地の塩害耕作地で、
復興農業として綿花栽培が始まっていますので、是非続けて頂きたいですね。

その国独自の気候や土壌環境、収穫方法で綿花の色、繊維の長さ、品質に特徴が有ります。
色でいうと、アメリカ産は赤みが強く、中国、インド産は白っぽいです。

 

高級綿!?

 

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綿の高級品といえば、なんといっても超長綿です。
その名の通り、超長い綿花です。
ピンと来ないと思いますが、1つの繊維の長さの平均35mm以上の綿花が定義で、
ロングヘアーのきれいな女性の髪の毛のイメージ?(分かりづらいですね・・・)

細い糸を作るときが超長綿の出番です。
というのも、糸が細くなると、繊維同士の重なりを減らす必要が有り、重なる部分が増える短い繊維では製造できないんです。

もう一つの特徴は上品な光沢感です。
その高級感故にブランド化され、名前が付けられています。

インド→スビン

中国→トルファン

アメリカ→スーピマ

エジプト→ギザ

そして、超長綿の中でも最高峰に君臨するのがシーアイランドコットン(海島綿)です。

最近、シーアイランドコットン120/2の糸を使用したブロード織物生地を作る機会に恵まれましたが、
漂白後のその特有の光沢感となめらかな風合いの布地はまさに芸術品でした!

この生地でシャツを作ったら・・・想像するだけで興奮しますね!(繊維ヲタク)

 

大人気 オーガニックコットン

 

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また、最近のトレンドはオーガニックコットンです。

国連で採択された2030年に向けて持続可能な、よりよい社会を目指すSDGsの達成に向けて、
海外、特にヨーロッパのファッション業界、アパレル業界が先陣を切り、
今では世界中のアパレルメーカー、インテリアメーカーが取り扱いを増やしています。

オーガニックコットンは

・無農薬で3年以上経過した農場で栽培
・遺伝子組み換えの種を使用しない

という条件が有り、生産量には限りが有ります。

現在のオーガニックコットンの収穫量は年間20~25万トンで綿花生産全体の0.7%と言われてます。
今後争奪戦が激化しそうですね・・・。

 

綿ファブリックの種類

 

皆様の身の回りで着用されている、使われている、メンズ、レディース洋服、雑貨、家具に綿を材料とする繊維製品はいっぱい有ります。

品質表示に綿〇〇%の表記を見つけたら、
どこの国のどんな綿花が使われてるのか是非想像してみてください・・・(マニアック)

 

身近に存在する綿アイテム

 

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身近に存在するアイテムに使われている代表的、一般的、基本的な綿の生地をご紹介します。

〇インナー、肌着・・・楊柳

〇パジャマ・・・サテン

〇パンツ、ハーフパンツ・・・チノ

〇マスク・・・二重ガーゼ

〇スカート・・・ビエラ

〇半袖、長袖Tシャツ・・・スムース、天竺

〇ワンピース・・・ローン、タイプライター、シフォン

〇子供服・・・二重ガーゼ、裏毛ニット

〇日傘・・・シーチング、ブロード

〇ひざ掛け・・・ネル

〇ハンカチ・・・ローン、サテン

〇布団カバー・・・高密度ダンプ、高密度サテン

〇雑貨、鞄・・・帆布、キャンバス

〇カーテン・・・ジャガード、プリペラ、オックス

 

綿製品は肌触りが良く、汗も吸いやすく心地よい素材ですが、
シワになりやすい、縮みやすい、汚れが落ちづらい、ほこりがつきやすい、色落ちしやすい、などのデメリットもあります。

しかし、最近では加工方法の技術進化により、
ノンアイロン、防汚・撥水、色褪せづらい黒など、
高機能を備えた綿製品も続々出ていて、ますます活躍が期待されます。

 

天然素材 VS 化学繊維

 

綿素材のライバルといえば、ユニクロの冬に大人気の温かいインナー”ヒートテック”などに代表される化合繊素材です。

温度調節の技術等、化合繊の進化ももの凄い勢いで進んでいます。

天然素材と違いシワになりにくかったり、速乾性が有ったり。
天然繊維にはない良さもありますが、反対に天然繊維にしかない良さもあり。
一長一短。

天然繊維と化学繊維の両方を使用して織られた生地は、
お互いの欠点を補いながら、また、良い部分はさらに際立つ。

そんな生地です。

VS、と言うよりはwithと言った方が良さそうですね。

 

綿花から洋服ができるまでの生産・製造・制作工程 仕事と職業

 

綿花から製品ができるまでの生産・製造・制作工程を見てみましょう。

1つの洋服ができるまでには様々な仕事があります。
大まかな流れはこんな感じです。

綿花 → 糸 → 生地(織物、編物、テキスタイルデザイン) → 服(製品)

 

「綿花生産」

 

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職業・仕事:農業

綿花は熱帯気候、亜熱帯気候で育ちます。
日本の北海道、東北地方は亜寒帯地方に属しますが、南西諸島は亜熱帯気候。
だから、日本でも育てられます。

綿花の発芽は25~30度が適正温度です。
日本では5月初旬から中旬が種撒きに向いている時期になります。

 

 

「糸を作る」

 

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職業・仕事:紡績

穫れた綿を紡いで糸にします。
この紡績糸を撚り合わせて様々な糸を作り、染め上げます。

 

 

「生地を作る」

 

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職業・仕事:織布工、染色業、テキスタイルデザイナー

織布工により糸を織り上げ生地にします。
染色された糸を使用してものは、先染め織物と呼ばれる生地になります。
色糸を使用して計算された織り方で柄を表現します。

使用する糸や拘りの機械を使用し、
産地企業が新たな生地の開発や伝統技術の継承に力を入れています。

染色されていない糸を使用して織られたものは、
染色工場で染めたりプリントしたりします。

テキスタイルデザインのプリントには製版が必要なスクリーンプリント、ロータリープリントの他、
製版の要らないデジタルプリントがあります。

染色工場は企業やファッションデザイナー、テキスタイルデザイナーのイメージに合うよう
専門家の技術により柄や配色を形にします。

 

 

「服を作る」

 

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職業・仕事:デザイナー、パタンナー、MD、生産管理、縫製工場など

アパレルメーカー、ブランドの思いや
コレクションのシーズンテーマなどに沿って、服づくりを行います。
パタンナーは、アイテムを作るため仮縫いを繰り返し、型紙(パターン)を作成し、縫製工場にバトンタッチします。
MD(マーチャンダイザー)、生産管理はどのアイテムをどの時期にどの位の数量、投入するかなど
店頭販売までのスケジュールや数量を市場傾向に合わせて管理します。

少し、綿素材の話とはずれてしまいましたが、
皆様のお手元にある綿生地、綿製品は、多種多様な職業、企業、人々の技術により生まれています。

 

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