サスティナブルな生地をご紹介致します。
サステナブルファッションにはアパレル向け素材を。
SDGsの取り組みにも最適な生地です。
目次
- 1.サステナブルとは?
2.サステナブルな取り組み
3.サステナブルな製品
4.ファッション・アパレルの取り組み
5.サステナブルな素材ってどんな素材?
6.まとめ
1.サステナブル(Sustainable)とは?
SDGsの最初の「S」であるサステナブル(Sustainable)は、「持続可能な」と言う意味があります。
(SDGsは持続可能な開発目標と言う意味でしたね。SDGsについての投稿はこちらから>)
温暖化や地球環境・自然環境などの環境汚染について課題解決の取り組みのために生まれた言葉です。
2016年にスタートしたSDGsですが、(サステナブルと言う言葉もそうですが)、最近、やっと認知されるようになってきた気がします。
が、この言葉を聞いたことがあっても意味や内容はあまり理解されていないみたいですね。
最近では様々な企業での取り組みも活発になっていたり、
現在、TBSでは地球を笑顔にするプロジェクトと題し、SDGsプロジェクトが行われていたりと
だんだんと身近に感じられるようになってきました。
2.サステナブルな取り組み
SDGsの取り組みは、そんなに難しいことではありません。
私たちが日常的に行っていることの中にもSDGsに繋がる行動があるようです。
例えば、エコバッグやマイバッグ。
2020年7月からスタートしたプラスチックバッグの有料化により、使用している人も多いはず。
それから、洋服や本などのリサイクル。メルカリなどのフリマアプリの利用も増えていますね。
他にもエアコンの温度調節や、オンライン決済、地産地消、詰め替え商品の利用など。
案外、自然にやってることが多いですね。
無駄な廃棄を減らすために訳あり商品を買ったり、食べ物を無駄にしない(お残しはしない!)、難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、自転車や徒歩で通勤するとか、、、。
健康の為にもなる取り組み方もあります。
私が通っていた学校では、もう何十年も前から、新聞袋と言うものを作っています。
一般的にゴミ箱にはプラスチック袋をセットする事が多いと思いますが、全て新聞袋を使用していました。
(入学式に作り方を覚え、長期休暇明けに5枚程提出してました。)
3.サステナブルな製品
個々での取り組みはもちろん、社会や企業の取り組みも増えています。
もちろん、アパレル・ファッション業界も。
最近の主流となっているファストファッションの良さは、
トレンドを抑えたおしゃれなアイテムが豊富に揃っていて低価格で購入しやすく、とても魅力的な点。
スピードも早く、カラーも豊富で一週間毎にアイテムが入れ替わるのでいつでも新鮮で面白いですよね。
ですが、大量生産される衣類は、売れなくなったら一体どうなるのでしょう?
ものすごい速さで製造されるアイテムはどんな風に作られているのでしょう?
安いから、買う。
要らなくなった洋服は、捨てて、また新しいものを買う。
捨てられた洋服は、廃棄物となり、燃やされる。
廃棄物を燃やすと、二酸化炭素(CO2)が大量に排出され、環境負荷に繋がる。
商品を安く、早く提供するために人件費を安く抑え、極限の労働時間で作る。
使用する側も作り手も、みんなが喜ぶ商品になっているのか疑問です。
品質が良く安いものもありますが、安いから、だめになってもいいや、失敗してもいいや、
って、思って買ってしまうこともありますが、
本当に気に入ったものを、少し高いけど良いものを。
大切に長く使用すると言う考え方が大切です。
4.ファッション・アパレルの取り組みと活動
環境汚染産業第1位は石油産業。第2位は?
環境を汚染する産業の第1位は石油産業。
第2位は、なんとファッション・アパレル業界なんです。
アパレル業界は今、是が非でも環境に配慮した取り組みが必要です。
衣類、繊維製品の廃棄以外の取り組み
ゴミを減らすと言った取り組み以外に考えなくてはいけないのが水の使用量。
アパレル業界(全正解)の水の使用量は、年間約930億㎥にも及びます。
これは、約500万人分の年間飲料水にあたります。
どんな作業で水を使うのか?
全生産工程で使用する水量の85%が染色で使用されています。
水の使用量を抑えた生産方法、企画が必要です。
前回のオリンピックでは確か、、、
競技服の上に羽織るウェアが白だった気がします。
これは、環境を配慮し染めない白で作られたウェアだったようです。
ですが、色のない世界になってしまうのはとても寂しいですね。
でも、大丈夫。
節水を考えた染色方法も開発されています。
例えば、こちら↓
SOLOSTEP-HT-9520 T/C交織ギンガム リサイクルポリ50%綿50% エコペット
この生地はSOLOSTEP-ソロステップ-という染色技法で染めています。
ポリエステル糸と綿糸を染める染料が異なるため、ほとんどの生地は二度に渡り染色を行います。
染色を二度繰り返すということは、排水量、エネルギー(電気・ガス)の使用量も2倍ということになります。
SOLOSTEPは1度の染色で両サイドを染めることができ、これらの使用量を削減することが可能になります。
水資源にも限りがあります。
水の使用量を考えることは、サスティナブルな活動を推進する上でとても大切なことです。
未来の水を守るために。
フェアトレード
自然環境汚染以外の点でもアパレル業界は一部問題視されている部分もあります。
それは、フェアトレード。
フェアトレードとは、公正取引と言う意味です。
❝公正取引とは、原料や製品を適正な価格で購入することである。
連帯経済の一翼を担う活動でもある。
「公正取引」という表現は政府との関係がある組織にも使われているので、誤解対策のために「適正な報酬での取引」という交代表現も使われている。❞
引用元:ウィキペディア
つまり、平等に取引をしましょう、ということです。
途上国の社会的、経済的に弱い立場にある生産社も強い立場にある先進国の消費者が対等な取引を行うことが重要です。
安い物が全てそうではありませんが、フェアではない取引で生産されている可能性も否定できません。
だから、生産背景を知ることや使用する私たちも見直しが必要です。
アニマルフリー
このサステナブルな活動が動物虐待排除の取り組みに発展しています。
動物素材を使用しない。
それが『アニマルフリー』です。
毛皮で有名なブランド、フェンディ。
動物愛護団体が抗議するニュースを良く目にします。
反対に動物愛護で有名なのがステラ・マッカートニー。
有名な話ですが、お父様はポール・マッカトニーですね。
菜食主義者でもあります。
ファー・シルク・ラムウール・レザーを使用する仕事をすることは拒否しています。
また、『動物たちと共生する2020年ウィンターコレクション』を発表しています。
昨今、高級ブランドが相次いで、毛皮の使用を廃止し、
人工的に作られたフェイクファーや合成皮革を使用していますが、
ステラ・マッカートニーはさらにヴィーガンレザーと言うものを発表しました。
ヴィーガンレザーは、キノコ由来の素材。
キノコの菌糸体(マイセリウム)からできているため、
アニマルフリー、かつ、生産過程で使用される化石燃料や水などの削減にもつながるすごい素材です。
このようにファッションがさまざまな視点での環境に与える影響はとても大きく、
ファッション業界が今後見直す点が多いことがわかります。
5.サステイナブルな素材ってどんな素材?
アパレル業界、繊維業界があらゆる面で環境に及ぼす影響が分かりました。
アイテム制作する上で、どんな生地を使用するとよりサステナブルな活動に貢献できるか。
そこで、テキスタイルネットで取り扱っているサステナブル素材をご紹介致します。
リサイクル素材
リサイクルは、不用品や廃棄物を再利用することです。
リサイクルできるものではアルミ缶やペットボトル、プラなどが有名ですね。
化学繊維は石油や石炭、天然ガスを原料として人工的に作られています。
その原料の代わりとなるのがペットボトルです。
以前、投稿した『【旬の素材】リサイクルポリエステル エコでSUSTAINABILITYな素材』でもご紹介したように、
SDGsには欠かせない素材で、今、注目されています。
ペットボトルを原料とした繊維が再生ポリエステルです。
この再生ポリエステルが使用された生地は、石油から作られるポリエステル素材と変わりません。
ポリエステルのもつ機能性もそのまま。
速乾やシワになりにくいなど、生活を便利にする高機能な素材です。
だったら環境に配慮した素材を使うべきです。
インテリア向け素材としてもカーペットやカーテンなど、様々なアイテムに活用されています。
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植物系再生繊維
続いては、植物を原料とした植物由来の再生繊維です。
植物や天然素材に含まれるセルロースと呼ばれる炭水化物の一種を溶かし細い繊維に再生してるので
こちらも環境にやさしい素材です。
有名なものにテンセル・リヨセル・レーヨン・キュプラがあります。
上品な光沢感とスルッと滑らかな肌触り、さらに、ひんやりとした接触冷感性もあり、暑くなるこれからの季節にピッタリです。
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オーガニックコットン
オーガニックとは、有機を意味します。
有機は、農薬や化学肥料を使用せず、また、遺伝子組替え技術も使用せず自然の恵みを利用した加工方法のこと。
オーガニックコットンももちろん有機栽培されたコットンを使用していることが前提ですが、
『オーガニックコットン』とされるには、厳格な認証基準をクリアしなくてはいけません。
環境や生物に影響をおよぼす農薬や化学物質を2~3年以上まったく使用しない農地で、有機栽培されたコットンであり、
さらに生産者の労働の安全や児童労働など社会的規範を守って製造したものがオーガニックコットン製品とされます。
ハーブを植えて虫がつくのを防いだり、手作業で雑草や害虫を処理したりと、
辛抱づよく、手間ひまをかけ、自然の循環に沿った栽培されたオーガニックコットンは、安全で上質な天然繊維です。
オーガニックコットン100%の素材は、肌触りが滑らかで着心地も良くシンプルなアイテムにおすすめです。
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6.まとめ
人々の行動により、環境を良くすることも悪くすることもできてしまいます。
ほんの少しの配慮で安全で快適な地球環境になる。
自然な形で自然に取り入れられる方法で今後も続けて行くべき取り組みですね。
この機会に、サステナブルを理解し、意識してみるのも良いですね。
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