静電気が起こりやすい季節、冬。
バチッ!!と来るあの痛み。
嫌ですよね。
そこで今回は、静電気が起こるメカニズムと静電気が起こりにくい素材選びのポイントをご紹介します。
1.静電気発生!!なぜ?
|静電気のメカニズム|
身の回りには様々なものがありますが、
実は、人間も含め、全てのものにプラスとマイナスが存在しているんです!!
それぞれプラスとマイナスの電気は同じ数だけ持っています。
同じ数、持っているのはバランスがとれた良い状態と言うことです。
しかし
物体同士が合わさり、こすれることでプラスマイナスのバランスが崩れてしまうのです。
こんな感じです↓
この現象が帯電です。
帯電したままジーッと動かない電気を静電気と言います。
そして、静電気が帯びた状態でプラスとマイナスがぶつかりあった瞬間!
バチッ
と静電気が発生します。
性格が真逆の二入がぶつかり合うとこうなるから大変です。
2.静電気を防ぐ・対策方法
静電気防止の対策として考えられるのは?
そもそも静電気が発生するのは、摩擦による帯電が起きるからです。
摩擦を起こして帯電させない!
これが一番ですが、無理です。
衣服を着ないわけには行かないですよね。
静電気を起こさないようにするにはどうしたら良いでしょう。
|金属に触れる前に静電気をゆっくり逃がす性質のモノに触れる|
ドアノブや鍵などの金属製品に触れる時にパチッとくる静電気を防ぐ、有名な方法です。
静電気をゆっくり逃がす性質のある、コンクリートや建物の壁を手全体で触れることで、身体に帯電している静電気を逃がすことができます。
ゴムやガラスは静電気を通さない性質なので、効果はないようです。
|乾燥させない|
静電気は乾燥により発生しやすくなります。
水分量が少ない、乾燥した状態は静電気をためやすくなっています。
つまり、乾燥肌の人は注意です。
美容のためにも静電気対策にも保湿が重要です。
また、空気が乾燥やすい冬場は加湿器などを使用し部屋を乾燥させない、空気中の湿度を保つことも効果的です。
ホコリがたまりやすくなるのも防げます。
3.静電気が起こりにくい機能素材
静電気がおこりにくい素材に
帯電防止
制電防止
の機能が施された素材があります。
それぞれの機能について詳しく見てみましょう。
|帯電防止機能|
帯電とは、先程も書いたように物体が持つプラスとマイナスの電子量のバランスが崩れること。
この帯電を防ぐための機能です。
帯電を防ぐことで静電気を発生しにくくさせます。
|制電防止|
電気を抑制する機能。
こちらも、帯電防止機能と同様に静電気の発生を抑えてくれます。
|吸湿性、吸水性の高い素材|
乾燥させないことで静電気を抑えることができます。
4.素材の組み合わせもポイント!?
プラスに帯電するか、マイナスに帯電するかは物体の性質により違うようです。
帯電列の表
|帯電しにくい素材|
綿、麻、絹、アセテート
帯電しにくい素材ではありますが、絹はプラスに、アセテートはマイナスに帯電しやすい素材です。
レーヨンやビニロンは帯電しにくいとしやすいの中間くらいの素材です。
|プラスに帯電しやすい素材|
ナイロン、ウール、毛皮・人毛
|マイナスに帯電しやすい素材|
ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニル
天然素材よりも化学繊維の方が帯電しやすく、
また、冬物アイテムとして使用されることの多い素材ほど帯電しやすいように感じます。
カシミヤのセーターは毛玉になりにくいと言いますが、実は、毛玉になりにくいのではありません。
化学繊維のセーターと違い、静電気がおきにくいため毛玉がくっつかず気づかない間に取れているのです。
マイナスに帯電しやすいポリエステル素材やアクリルのセーターやカーディガンを着て、プラスに帯電しやすい毛皮を着ているお犬様を撫でた時、頻繁に静電気が発生する原因と理由が分かりました。
また、洋服を脱ぎ着する際に髪の毛が静電気でブワーってなるのもこれが原因なんです。
という事は、プラス帯電しやすい素材同士のコーディネート、または、マイナス帯電しやすい素材同士のコーディネイトをすれば良いのでは?
5.静電気が発生しにくいコーデ
良く着ることが多い衣類に合わせて他の服素材を選ぶと良いです。
冬に着ることが多い代表的なアイテムといえば、あったかインナーのヒートテックや、フリースジャケット、マフラー。
これらのアイテムと相性の良い素材は何でしょうか。
|ヒートテックを必ず着る人|
今や冬の必須アイテムとなりました。
ほとんどの方は、ユニクロに代表されるヒートテックなどあったかインナーの上に重ね着をしていると思います。
ユニクロのヒートテックに使用されている素材は、
ポリエステル39%
アクリル31%
レーヨン20%
ポリウレタン10%
となっています。
レーヨン以外はマイナスに帯電しやすい素材です。
マイナスに帯電しやすい素材が8割。
なので、マイナスに帯電しやすい素材を重ね着すると良さそうです。
|フリースを着る人|
手頃な価格で購入できる、フリースも着る方は多いのでは?
一般的なフリースに使用されている素材は、
ポリエステル
です。
ポリエステルを中心にアクリルやレーヨンを併用しているものもありますが、ほとんどがポリエステルで出来ており、ヒートテックと同様にマイナスに帯電しやすい素材です。
|マフラー|
マフラーは、商品により使用素材が異なります。
ウール100%や綿100%のもあれば、アクリルやポリエステルなどの化学繊維だけで出来ているものもあります。
フリースと合わせるなら、化学繊維のものが静電気が起きにくいです。ただし、髪の毛との相性は悪いので静電気が起こりやすくなります。
髪の毛が静電気で広がるのは防ぎたいのであれば、ウールや綿などの天然繊維のものがおすすめです。
|タイツをはく事が多い人|
タイツをはいていて、スカートの生地まとわりついて、足のラインが出たり、着心地が悪かったりが冬の悩みです。
タイツは、ものによって様々な繊維を使用しているので、合わせる素材選びが少し難しいです。
しかし、肌がデリケートな方向けにコットンやシルクなどの天然素材を使用したものなども販売されていたり、使用素材が少ないものもあるので、マイナスの性質の繊維のみを使用したもの、反対にプラスの繊維のみを使用したものをスカートやボトムスに合わせて選ぶと良さそうです。また、静電気を抑えるためのスプレーも活用すると良いですね。
6.静電気対策おすすめ素材
性質素材別にご紹介致します。素材選びの参考にいかがですか。
|プラスの性質を持つ素材|ナイロン・ウール・レーヨン・綿
□素材:ナイロン 100%
□サイズ:120㎝幅 × 50m乱
□特徴:ナイロン素材に単色の更紗柄をプリントした商品です。
エコバッグなどに適した素材です。
□素材:綿 85% / ウール 15%
□サイズ:118/120㎝幅 × 55m乱
□特徴:ウールが少し入った薄手のツイル素材。
適度なウォーム感はありながら、柔らかく光沢感もある、肌触りの良いきれいめブラウス素材です。
|マイナスの性質を持つ素材|ポリエステル・アクリル・ポリウレタン・ポリエチレン
□素材:ポリエステル 100%
□サイズ:148㎝幅 × 60m乱
□特徴:フィラメント数が高密度で非常にグレードの良いマイクロフリースです。コートなどのアウターの他、毛布やブランケットなど冬物用途に活用できる代表的な素材です。
□素材:アクリル 100%
□サイズ:36mm幅 × 30m
□特徴:◆ 7サイズ×30色 ◆ アクリル100%の斜子べりです。柔らかい風合いの石目柄の平紐で、襟元や袖口、裾などの縁取りなどにお勧めの商品です。(1反=30M)
7.まとめ
摩擦を起こしたり、プラスとマイナスがぶつかり合うことで発生する静電気。
電気の逃げ場を作ったり、帯電しにくに素材をきたり、同じ帯電性質の素材を組み合わせたり。
まるで人間関係のようですね(笑)
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