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【読み物】羽二重 日本の伝統的な生地

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羽二重(はぶたえ)とは絹(シルク)で織られた日本の伝統的な生地です。
薄い布地で上品な光沢があり、黒紋付や高級な着物の裏地などに使用されています。
実はつまみ細工などのハンドメイドの素材としても人気で、カラーバリエーションがとても豊富。
意外と身近な羽二重生地について特集していきます。


-目次-

1.羽二重(はぶたえ)とは?
-歴史
-特徴
-主な製品
-匁(もんめ)とは
2.ハンドメイドで和小物に挑戦しよう
-和小物の種類
-つまみ細工とは
-つまみ細工で作れるもの
-つまみ細工の作り方
3.まとめ


1.羽二重(はぶたえ)とは?

 

羽二重とは日本の伝統的な絹織物のことで、読み方は『はぶたえ』と読みます。
織り機の筬(おさ)の一羽に経糸(たていと)を2本通すことからこの名前になったそうです。
絹(シルク)を素材としていて、薄手で光沢感があるのが特徴です。
日本を代表する絹織物であり『絹のよさは羽二重に始まり羽二重に終わる』とまで言われます。

 

歴史

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伝統的な生地ということで、少し歴史の勉強をしていきましょう。

日本では近世から羽二重が作られ始めたと言われています。
明治10年頃から京都や群馬県桐生などで機織り(はたおり)機の研究が進められました。
明治20年頃になると福島県川俣、石川県、福井県などで生産されるようになります。

特に福井の土地は一年中昼と夜の乾湿の差が少なく絹織物を生産するのに最高の条件を備えた土地でした。
大正初めから半ばにかけては絹織物の輸出量の約60%を福井県産絹織物が占め、世界一の生産地となりました。

日本の絹織物の輸出は羽二重が中心でした。
欧米に向けてさかんに輸出され、女性の衣服の装飾、夜会用手袋やストール、シルクハットなどに使用されたそうです。

 

特徴

羽二重には以下のような特徴があります。

・薄くて光沢感がある
・上品な雰囲気
・白く風合いがとても良い
・柔らかくしなやか

素材は絹100%であることが多いですが、ポリエステルやレーヨンの場合などもあります。
どんな素材でも、経糸2本、緯糸(よこいと)1本で織られている生地は羽二重織となります。


こちらの生地はポリエステル100%の羽二重です。

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販売メーカー:宇仁繊維
商品品番:UN_KKF7306
商品名:KKF7306 80d綾羽二重シャンタン
ポリエステル100%
生地巾112cm 長さ46m

 

1メートル単位でカットオーダー対応しております。(1mごと最大10mまで)
※カットオーダー/Piece オーダーのみのご注文は、販売企業が定める小口送料が発生します。


100%絹だけで織られているものは正絹(しょうけん)と言われます。
羽二重は平織りで生地を作ったあとに精練(繊維に付着している不純物などを取り除く染色の前工程)・漂白されるため、美しい白生地が出来上がります。

 

主な製品

 

厚手のものは喪服や男性用の礼装、薄手のものは裏地などに用いられます。
羽二重は和服(着物)の裏地としては最高級で、羽織や羽織裏、胴裏地などにも使われます。

礼装とは冠婚葬祭の儀式に参加する際に着用する服のこと。
羽二重は男性用黒紋付に使用されています。

主な用途
・ハンカチ
・ストール
・反物
・寝具(シーツなど)
・足袋
・産着
・シャツ・ブラウス
・各種裏生地

羽二重の生地を検索してみると、マスク用の生地やつまみ細工用の生地などもありました。

 

匁(もんめ)とは

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シルクなどの生地を調べていると、「6匁」とか「14匁」と書いてあるのを見たことはありませんか?
難しい漢字ですが読み方は「もんめ」です。
これは重さの単位で1匁=3.75gとされています。
シルクで匁を用いる場合は約93cm四方の生地の重さを表します。
数が大きくなるほど厚くて目が詰まっている生地と言えます。

 

2.ハンドメイドで和小物に挑戦しよう

 

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おうち時間に気軽に楽しめる和小物のハンドメイドに挑戦してみませんか。
普段手芸をあまりやらない、裁縫が苦手という人でも楽しめる簡単なものが多いです。

 

和小物の種類

ハンドメイドで作れる和小物には様々な種類があります。
・つまみ細工
・巾着
・がま口
・くるみボタン
・水引(みずひき)
・帯飾り
・折り紙アクセサリー
・貼り箱(はりばこ)

ハンドメイドサイトなどでも和小物や和のアクセサリーは多いですよね。
ここでは羽二重生地も材料になっている『つまみ細工』をご紹介します。

 

つまみ細工とは

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つまみ細工とは、正方形の小さな布をピンセットでつまんで折りたたみ色とりどりの花や動物などの形を作っていく伝統工芸の一つです。

つまみ細工の歴史は江戸時代まで遡り、
宮中の女官や大名の奥女中が趣味として楽しんでいた「和小物」の技法が始まりとされています。
江戸時代では様々な資源が貴重な物だったため「もったいない精神」根付いており、
ちょっとした物でも使いまわしたりリサイクルしたりしながら大切に使っていました。
着物を仕立てる際に出る余った切れ端なども捨てたりせず、切れ端やハギレを使って小物を作ったりしていたそうです。
女性たちの手によって細工がどんどん発展していき、つまみ細工の原型になっていきました。

 

伝統工芸の一つとなっていますが、作り方の本や専用の道具・材料がセットになった初心者用のつまみ細工のキットも
多数出ており、多くの人が趣味として楽しんでいます。
つまみ細工の材料は手芸店の店舗や通販などで手に入ります。
ちりめん生地を使うことが多いですが、つまみ細工用のサイズにカットされた羽二重生地も販売されています。
ちりめん細工用の生地は手頃な価格で手に入るのと、ちりめんとは違った雰囲気の作品が作れるので羽二重生地も人気の素材となっています。

 

つまみ細工で作れるもの

つまみ細工といえば舞妓さんが着けているような簪(かんざし)や成人式や七五三の髪飾りを思い浮かべる人も多いですよね。
ハンドメイドの通販サイトなどを見てみると沢山の作家さんが様々な作品を出品しています。
かんざし、髪飾りをはじめ、帯飾り、ピアス・イヤリング、指輪、ネックレスなどのアクセサリーや
ストラップやチャーム、リースなどの飾りといった作品も多くありました。

様々な作品に加工できることもつまみ細工の魅力ですね。
また、コットン生地や和柄や北欧風の柄がプリントされた無地以外の生地を組み合わせるなど
アイデア次第で和風・洋風どちらのテイストにも応用できます。

 

つまみ細工の作り方

◆つまみ細工に必要な道具

・ピンセット
布を折ったり、つまみの位置を調整したりするのに必要。
先が真っ直ぐなものと曲がっているもの両方あると便利。

・ボンドorでんぷんのり
速乾性のものを選ぶと良い。
ボンドやのりを出しておくための「のり板」を準備しておくと作業しやすい。
のり板はクリアファイルや牛乳パックなどでOK。

・洗濯バサミ
つまみに付けた接着剤が乾くまで固定しておくことができる。
乾く間他の作業をすることも可能。

 

○あると便利

・裁ちバサミ、ロータリーカッター
カットクロスなどからつまみ細工用の布を切り出す場合に必要。

・濡れ布巾
手にボンドが付いたときにすぐ拭ける。

 

◆材料

・ちりめんや羽二重などの生地
生地はつまみ細工用に20mmや30mmのサイズに裁断済みのものや、35cm、45cmなどの大きさで切り売りされているものなど様々。

・その他アクセサリーを作るための材料など
作りたいものに合わせて用意。

 

つまみ細工の基本①丸つまみの作り方

丸つまみとは、ふっくらとした丸い形をしているのが特徴で花びらなどに用いられます。

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①正方形の布を対角線に折ります。角はしっかりと揃えます。
②ピンセットで布を図のように持ち替えて半分に折ります。角をしっかり揃えます。
③再び持ち替え、それぞれの端を角に合わせて折ります。
④形を整えて完成

貼り合わせる角に少しだけボンドと付けながら折ると形を作りやすいです。
ボンドが乾いていなかったら洗濯バサミなどで固定します。

 

つまみ細工の基本②剣つまみの作り方

剣つまみとは、剣のような鋭い形をしていて細い花びらや葉っぱなどを作る時に用いられます。

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①正方形の布を対角線に折ります。角はしっかりと揃えます。
②ピンセットで布を図のように持ち替えて半分に折ります。角をしっかり揃えます。
③さらにもう一度半分に折ります。
④形を整えて完成

どちらも角をしっかりあわせることがポイントになります。
基本のつまみをマスターするだけで色んな作品を作れるようになります。

 

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丸つまみと剣つまみで作れる花の一例です。
5枚の丸つまみの花びらでも赤色で作ると梅の花のように、オレンジ系で作ると金木犀の花のように印象も変わります。
同じ丸つまみでも、花びらの先を加工すれば桜の花びらも作れます。
つまみ細工用の布は濃い色から淡い色までカラバリも豊富なので幅広い作品が作れます。

ピンクやオレンジなどのかわいい色だけでなく、グレー系やベージュ、ホワイトを使えば大人用のモダンなコサージュなども作れます。

1つの花びらに2色の布を使うことも可能です。
画像のようにピンクとブラックを合わせると洋風でおしゃれな感じがしますよね。

下がりと呼ばれる技法を使うと、藤の花などの形を表現することもできます。
濃い~淡い紫色を組み合わせてリアルな花を作ってみても楽しそうですね。

花以外にもつまみ細工でお雛様やうさぎなどの人形を作っている作家さんもいらっしゃるようです。
色々試してオリジナルの作品が作れるようになりたいですね。

 

3.まとめ

 

いかがでしたか?
羽二重生地と聞いても最初はピンとこなかったかもしれませんね。
高価な生地ではあるものの、つまみ細工の材料としても人気で意外と手に入りやすい素材です。
今回紹介したつまみ細工は縫わなくてもいいハンドメイドなので、ミシンを持っていなくても裁縫が得意でなくても趣味として始めやすいと思います。
ぜひ挑戦してみてくださいね。

 

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