ナチュラルな雰囲気が根強い人気で、綿に並ぶ天然繊維の代表素材『麻』。
リネンと言う方もいますが、実は、リネンは麻の一種なんです。
『麻』の歴史とともに、種類や特徴、用途についてご紹介します。
1.麻の種類
「麻」には様々の種類があります。
麻は植物から採れる天然繊維の総称。よく耳にするのは「リネン」ではないでしょうか。
そのため「麻=リネン」とイメージする方も多いかと思いますが、麻は種類によって名称が異なり、リネンはその一種となります。
~麻の種類~
○亜麻(あま)・・・リネン(linen) 主な産地:フランス、ベルギー、オランダ、ロシア、中国
○苧麻(ちょま)・・・ラミー 主な産地:ブラジル、マレーシア、フィリピン、中国
○大麻(たいま)・・・ヘンプ 主な産地:イタリア、フィリピン、中国
○黄麻(こうま)・・・ジュート 主な産地:インド、ミャンマー、バングラデシュ、中国
○洋麻(ようま)・・・ケナフ 主な産地:インド、タイ、中国
その中でも私たちの身近にあるのが「リネン(亜麻)」と「ラミー(苧麻)」です。
「リネン(亜麻)」は、天然繊維のなかでも丈夫で吸水性や通気性に優れた特徴をもっており、 ナチュラルな風合いの生地は、ファッションアイテムとして愛用されています。
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綿麻とは、コットン(綿)とリネン(麻)2種類の天然素材を混ぜて織り上げた生地のこと。
耐久性・吸湿性・吸水性に優れています。やわらかでなめらかな風合いです。
2.麻素材の特徴は?
種類も用途も様々な麻素材にはどんな特徴があるのでしょうか?
<メリット>
◆肌触りと風合い
肌触りは、麻の種類によって全く異なります。
○リネン・・・
繊維が細く、毛羽立ちが少ないのでサラッとしており柔らかい肌触りです。
特に上質なものは、表面が非常にしなやかでツルッとした感覚もあります。
○ラミー・・・
リネンよりも繊維が太く、毛羽立ちが多いのでハリとシャリ感があります。
○ジュート・・・
チクチクとした肌触りでごわつきがあります。麻袋によく使用されています。
◆丈夫
天然素材の中でもとても丈夫で強度のある素材なので長持ちします。
水に濡れることで、さらに強度が増しますが、洗濯時には縮むこともあるので縮に注意が必要です。
◆発散性・通気性と吸湿性・吸水性
吸湿性がコットンの約4倍ある上、発散性にも優れているので吸い取った汗や水分が外に逃げ、
汗ばむ季節でもサラッと着ることができ快適に過ごせます。
◆撥水性
ペクチンと言う成分により汚れが染みにくく、汚れが落ちやすい特性があります。
また、ペクチンの成分には抗菌性もあるので清潔に使用することができます。
◆保温性
綿と同様に繊維が空洞になっており空気を含むため、
生地と肌の間にある熱を保つ効果があります。
<デメリット>
水分を含むと強度が増すと言うメリットがありますが、繊維が縮みやすいと言うデメリットも。
また、シワになりやすいので、取り扱いには注意が必要です。
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3.どんなアイテム(製品)に使用されている?
私たちの生活のあらゆるシーンに取り入れられている麻素材。
衣類としては、半袖シャツやパンツ、ワンピース、スカート、カーディガンなど様々なアイテムがあります。
メンズ、レディース問わず使用できるとてもベーシックな素材です。
最近では、麻素材のテーパードパンツとジャケットのセットアップもとても人気があります。
洋服だけでなく、肌触りの良いリネン素材は、暮らしの中で使用される、カフェカーテンやのれん、エプロン、タオル、日傘などの
家庭用品としても使用されることも多く、ニトリなどでもシーツやカバーなどの寝具が販売されています。
ナチュラルテイストが好きな方に大変人気があります。
その他、ハンドメイドとしても使用しやすい素材です。
麻の抗菌性、吸水性、発散性などの特徴はマスクやハンカチへの使用に向いている素材です。
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4.麻100%素材の取り扱い・お手入れ
先程も少し触れましたが、麻は水分を含むと強度が増しますが、縮みやすい点には注意が必要です。
天然繊維であるコットンも同じでしたね。自然の力を利用し直射日光で干すのがおすすめです。
自然の光と風により麻の風合いが増します。
シワになりやすいのが難点ですが、アイロンがけができるので問題ないですね。
(手間は少し掛かりますが・・・)
もともとワッシャー加工(シワ加工)によりシワを施した素材もあります。
ナチュラル感もアップしますが、もともとシワになっているのでアイロンがけをする必要がなく取り扱いが楽でおすすめです。
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5.まとめ
ナチュラル感があり、使い込むほどに風合いが増すとても魅力的な素材、「麻」。
「麻」は春夏のおしゃれなファッションアイテムには欠かせない素材です。
吸湿性、発散性に富んでいるので春夏シーズンが近づくと楽天などの通販サイト、リンネルなどの雑誌、店舗で様々な形で登場するリネン生地。
耐久性もよく長持ちするサステナブルな素材、麻(リネン)を、ぜひテキスタイルネットで購入してみませんか?
豆知識:麻の歴史 ~人類最古の繊維~
麻の歴史は、紀元前8000年頃まで遡ることができます。
繊維の中で、一番歴史が古い繊維とされています。
日本での麻の歴史も古く、福井県三方町の縄文時代の遺跡「鳥浜貝塚遺跡」で大麻の縄が出土したことから、日本では縄文時代から麻が使用されていたとされています。
布として使用され始めたのは、縄文時代後期で、こちらは、大麻ではなく苧麻の編布だったようです。
こんなにも昔から重宝されていたんですね。
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