テキスタイルネットで取り扱っているサステナブル素材をご紹介します。
【リサイクル素材】
リサイクル素材をもっと見る
【植物系再生繊維】
植物系再生繊維をもっと見る
FOOD TEXTILEをもっと見る
【オーガニックコットン】
オーガニックコットンをもっと見る
近年注目されているサステナブルな取り組み。
環境破壊、資源の枯渇が深刻化する中で、サステナブルな社会の実現のために世界中で色々な取り組みが始められていて、大きなムーブになっています。
今回はそんなサステナブルな素材についての取り組みや種類をご紹介します。
目次
1.サステナブル(Sustainable)とは?
SDGsの最初の「S」であるサステナブル(Sustainable)は、「持続可能な」と言う意味があります。
(SDGsは持続可能な開発目標と言う意味でしたね。SDGsについての投稿はこちらから>)
温暖化や地球環境・自然環境などの環境汚染について課題解決の取り組みのために生まれた言葉です。
2016年にスタートしたSDGs(サステナブルと言う言葉もありますね)。2030年までに、持続可能でよりいい社会の実現を目指すための国際目標です。
17の目標と、より具体的な169のターゲットが定められており、日本、国はもちろん、企業や一般消費者まで「誰一人取り残さない」取り組みが求められています。
最近は企業がSDGsを考慮せずに運営すると社会全体から冷ややかな目線を向けられるほど、取り組みも活発になっています。
2.サステナブルな取り組み
SDGsの取り組みは、そんなに難しいことではありません。
私たちが日常的に行っていることの中にもSDGsに繋がる行動があるようです。
例えば、エコバッグやマイバッグ。
2020年7月からスタートしたプラスチックバッグの有料化により、使用している人も多いはず。
また、洋服などのリユース販売。フリマアプリやリサイクルショップ、フリーマーケットには、憧れのブランドの洋服を手軽な値段で購入できたりといったメリットもあり利用する方も増えています。古着も人気なファッションアイテムにもなっていますね。
他にもエネルギーは効率的に無駄なく使うことが大切です。使っていない電気をこまめに消す、エアコンの温度を下げすぎない、オンライン決済、地産地消、詰め替え商品の利用など。
案外、自然に現状、実現されていることが多いですね。
無駄な廃棄を減らすために訳あり商品を買ったり、食べ物を無駄にしない(お残しはしない!)、難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、積極的に自転車や徒歩で通勤するとか、、、。
健康の為にもなる取り組み方もあります。
規則正しく健康な生活は、エネルギーを大切にするサステナブルな暮らしに繋がっているとも言えるのではないでしょうか。
3.サステナブルな製品
個々での取り組みはもちろん、社会や企業の取り組みも増えています。
もちろん、アパレル・ファッション業界も。
最近の主流となっているファストファッションの良さは、トレンドを抑えたおしゃれなアイテムが豊富に揃っていて低価格で購入しやすく、とても魅力的な点。
スピードも早く、デザインやカラーも豊富で一週間毎にアイテムが入れ替わるのでいつでも新鮮で面白いですよね。
ですが、大量生産される衣類は、売れなくなったら一体どうなるのでしょう?
ものすごい速さで製造されるアイテムはどんな風に作られているのでしょう?
安いから、買う。
要らなくなった洋服は、捨てて、また新しいものを買う。
捨てられた洋服は、廃棄物となり、燃やされる。
廃棄物を燃やすと、二酸化炭素排出量(CO2)が、環境負荷に繋がる。
商品を安く、早く提供するために人件費を安く抑え、極限の労働時間、労働環境で作る。
使用する側も作る労働者も、みんなが喜ぶ商品になっているのか疑問です。
品質が良く安いものもありますが、安いから、耐久性が悪くてもいいや、失敗してもいいや、って、思って買ってしまうこともありますが、
本当に気に入ったものを、少し高いけど良いものを買う。
大切に長く使用すると言う志向が大切です。
4.ファッション・アパレルの取り組み
環境汚染産業第1位は石油産業。第2位は?
環境を汚染する産業の第1位は石油産業。
第2位は、なんとファッション・アパレル業界なんです。
日本総合研究所によると、国内で供給される衣類から出るCO₂は推計9500万㌧で、水は約83億立方㍍が消費されています。
衣服を1着つくるのに、CO₂排出量は25.5㌔(500㎖のペットボトル約255本)、水は2368㍑(浴槽約11杯)が必要となる計算です。
アパレル業界は今、是が非でも環境に配慮した取り組みが必要です。
衣類、繊維製品の廃棄以外の取り組み
ゴミを減らすと言った取り組み以外に考えなくてはいけないのが水の使用量。
アパレル業界(全正解)の水の使用量は、年間約930億㎥にも及びます。
これは、約500万人分の年間飲料水にあたります。
どんな作業で水を使うのか?
全生産工程で使用する水量の85%が染色で使用されています。
水の使用量を抑えた生産方法、企画が必要です。
前回のオリンピックでは確か、、、
競技服の上に羽織るウェアが白だった気がします。
これは、環境を配慮し染めない白で作られたウェアだったようです。
ですが、色のない世界になってしまうのはとても寂しいですね。
でも、大丈夫。
節水を考えた染色方法も開発されています。
例えば、こちら↓
SOLOSTEP-HT-9520 T/C交織ギンガム リサイクルポリ50%綿50% エコペット
この生地はSOLOSTEP-ソロステップ-という染色技法で染めています。
ポリエステル糸と綿糸を染める染料が異なるため、ほとんどの生地は二度に渡り染色を行います。
染色を二度繰り返すということは、排水量、エネルギー(電気・ガス)の使用量も2倍ということになります。
SOLOSTEPは1度の染色で両サイドを染めることができ、これらの使用量を削減することが可能になります。
水資源にも限りがあります。
水の使用量を考えることは、サスティナブルな活動を推進する上でとても大切なことです。
未来の水を守るために。
フェアトレード
自然環境汚染以外の点でもアパレル業界は一部問題視されている部分もあります。
それは、フェアトレード。
フェアトレードとは、公正取引と言う意味です。
❝公正取引とは、原料や製品を適正な価格で購入することである。
連帯経済の一翼を担う活動でもある。
「公正取引」という表現は政府との関係がある組織にも使われているので、誤解対策のために「適正な報酬での取引」という交代表現も使われている。❞
引用元:ウィキペディア
つまり、平等に取引をしましょう、ということです。
途上国の社会的、経済的に弱い立場にある生産社も強い立場にある先進国の消費者が対等な取引を行うことが重要です。
安い物が全てそうではありませんが、フェアではない取引で生産されている可能性も否定できません。
だから、生産背景を知ることや使用する私たちも見直しが必要です。
アニマルフリー
このサステナブルな活動が動物虐待排除の取り組みに発展しています。
動物素材を使用しない。
それが『アニマルフリー』です。
毛皮で有名なブランド、フェンディ。
動物愛護団体が抗議するニュースを良く目にします。
反対に動物愛護で有名なのがステラ・マッカートニー。
有名な話ですが、お父様はポール・マッカトニーですね。
菜食主義者でもあります。
ファー・シルク・ラムウール・レザーを使用する仕事をすることは拒否しています。
また、『動物たちと共生する2020年ウィンターコレクション』を発表しています。
昨今、高級ブランドが相次いで、毛皮の使用を廃止し、人工的に作られたフェイクファーや合成皮革を使用していますが、
ステラ・マッカートニーはさらにヴィーガンレザーと言うものを発表しました。
ヴィーガンレザーは、キノコ由来の素材。
キノコの菌糸体(マイセリウム)からできているため、アニマルフリー、かつ、生産過程で使用される化石燃料や水などの削減にもつながるすごい素材です。
このようにファッションがさまざまな視点での環境に与える影響はとても大きく、
ファッション業界が今後見直す点が多いことがわかります。
5.サステナブルな素材ってどんな素材?
アパレル業界、繊維業界があらゆる面で環境に及ぼす影響が分かりました。
アイテム制作する上で、どんな生地を使用するとよりサステナブルな活動に貢献できるか。
そこで、テキスタイルネットで取り扱っているサステナブル素材をご紹介致します。
リサイクル素材
リサイクルは、不用品や廃棄物を回収し再利用することです。
リサイクルできるものではアルミ缶やペットボトル、プラなどが有名ですね。
化学繊維は石油や石炭、天然ガスを原料として人工的に作られています。
その原料の代わりとなるのがペットボトルです。
ペットボトルを原料とした繊維が再生ポリエステルです。
この再生ポリエステル繊維が使用された生地は、石油から作られるポリエステル素材と変わりません。
ポリエステルのもつ機能性もそのまま。
速乾やシワになりにくいなど、生活を便利にする高機能な素材です。
この素材は独自の成分解性によって環境問題への影響を最小限に抑えます。
この革新的な素材は、石油由来の廃プラスチックに比べて温室効果ガスの排出量を大幅に削減し、地球温暖化のリスクを低減します。
PLA再生素材の生地はこちら。
view more
植物系再生繊維
続いては、植物を原料とした植物由来の再生繊維です。
植物や天然素材に含まれるセルロースと呼ばれる炭水化物の一種を溶かし細い繊維に再生してるので
こちらも環境にやさしい素材です。
有名なものにテンセル・リヨセル・レーヨン・キュプラがあります。
上品な光沢感とスルッと滑らかな肌触り、さらに、ひんやりとした接触冷感性もあり、暑くなるこれからの季節にピッタリです。
view more
現在、食品廃棄量の増加は世界的な問題となっています。
日本では年間約2800万トン、世界では年間約13億トンも廃棄されており、その中にはまだ食べられたはずの
食品も多く含まれます。
FOOD TEXTILEは、ファッション業界から廃棄予定の食材を再活用するプロジェクト。従来捨てられてしまっていた、
形の不揃いなど規格外の食材や、カット野菜の切れ端などを食品関連企業や農園より買い取り、
植物に含まれる成分を抽出、それを染料にして染め上げています。天然由来の染料でやさしい色合いの素材です。
view more
オーガニックコットン
オーガニックとは、有機を意味します。
有機は、農薬や化学肥料を使用せず、また、遺伝子組替え技術も使用せず自然の恵みを利用した加工方法のこと。
オーガニックコットンももちろん有機栽培された綿花を使用していることが前提ですが、
『オーガニックコットン』とされるには、厳格な認証基準をクリアしなくてはいけません。
環境や生物に影響をおよぼす除草剤などの農薬や化学物質を2~3年以上まったく使用しない農地で、有機栽培されたコットンであり、
さらに生産者の労働の安全や児童労働など社会的規範を守って製造したものがオーガニックコットン製品とされます。その先の縫製工場の安全に繋がりますね。
ハーブを植えて虫がつくのを防いだり、手作業で雑草や害虫を処理したりと、
辛抱づよく、手間ひまをかけ、自然の循環に沿った栽培されたオーガニックコットンは、安全で上質な天然繊維です。
オーガニックコットン100%の素材は、肌触りが滑らかで着心地も良くシンプルなアイテムにおすすめです。
view more
6.まとめ
人々の行動により、環境を良くすることも悪くすることもできてしまいます。
私たちの日常生活でできる小さな選択や意識の変化が重要です。
サステナブルな生地素材を選ぶことは、地球環境や社会に貢献する一歩です。
私たちの趣味や生活雑貨の選択も、サステナブルな素材に注目することで、持続可能な未来の実現に繋がります。
さまざまなプロセスや製造過程を通じて、再生可能な資源を活用し、循環型の社会を築くことを目指しましょう。
皆さんもぜひ、サステナブルな生地素材についての情報を発信し、周りの人々にも共有していきましょう。
私たち一人ひとりの積極的な行動が、地球と未来に希望をもたらすことを信じています。