【読み物】ジョーゼット 生地の特徴

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ジョーゼットとは?

 

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PSW6580 PSW6580 80/1シルクシフォンジョーゼット パウダースノーウォッシュ

 

ジョーゼット(英語ではgeorgette)とはタテ糸・ヨコ糸のどちらにも強く撚りをかけた糸(強撚糸)を使用して平織りし、
高熱で練ることで縮ませてシボ感(しわ)を出した「ちりめん」織物の一種です。
透けていて、シャリ感のある春夏用の生地です。
正式には「ジョーゼット・クレープ」と言います。
20世紀初頭のフランスのドレスメーカーにちなんで名付けられました。

ジョーゼットはもともと絹(シルク素材)のものを指していましたが、現在では綿(コットン)素材のものや、
絹とレーヨンなどの混紡されたもの、ポリエステル100%などの合成繊維でできたものも登場しています。

 

ジョーゼット生地の特徴

 

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ジョーゼット生地の最大の特徴は、表面にシボ(シワ模様)があることです。
このシボが高級感のある上品な風合いにしています。
値段が高く高級になるほどシボが細かく柔らかい肌触りになります。
また、「梨地ジョーゼット」という梨地織りのザラザラ感を出したジョーゼット生地もあります。

ジョーゼット生地は薄手で透け感がある布ですが、シフォン生地に比べやや透け感は少ないです。
そのため洋服にも単体で使用することができます。
ドレープ性にも優れていて、スカートやドレスのふんわりとした雰囲気を出すのにおすすめです。

ジョーゼット生地には弾力性があります。
強撚糸を使った生地を収縮加工したことにより伸縮性を持ち、手触りも柔らかくなります。

 

他の生地との違い

シフォン

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SIC-3661-M カットフラワーサクラ(シフォン)/M

 

ジョーゼットと同じく薄手で透け感のある生地です。
フランス語で「薄い布」という意味の”chiffe”が語源と言われています。
シフォンにはシボは無く、地が透けて見えるほどの透明感があります。
洋服などのほか、イブニングドレスなどをよりエレガンスに見せるための効果としても使用されます。

 

ちりめん(縮緬)

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KKP3338-ASANOHA 二越ちりめん単色プリント(麻の葉紋)

日本の伝統工芸品や高級呉服や風呂敷に使用される和風テイストのちりめん生地のことです。
もともとは絹で平織りされた生地のことで、タテ糸にほとんど撚りのない糸を、ヨコ糸を右、左に撚った糸を交互に使って織っています。
最近販売されている生地はポリエステル製のものがほとんどで、無地や和柄などデザインも豊富です。

 

ジョーゼット生地を使用したアイテム

洋服

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ブラウス、スカート、ワンピースなどレディースの洋服に多く使われます。
肌触りがさらっとしていて熱がこもらないので春夏の季節に活躍します。
最近では秋冬用の洋服にも使用されることもあり、アパレル店や通販などでも見かけるようになりました。

 

衣装

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ドレス、バレエやコスプレ衣装などの用途にも使用されます。
ジョーゼットが使われたドレスは綺麗に体のラインにフィットします。
白黒や赤青茶色のようなベーシックな色以外の色数も多く、花柄や水玉のようなプリント柄、
ラメ入り生地などバリエーションが豊富で、自作の衣装作りにも役立ちます。

 

雑貨・舞台装飾

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コサージュやシュシュ、部屋を飾り付けるインテリア雑貨など用途は幅広いです。
ジョーゼットは透明感と美しいドレープ性を活かして舞台装飾としても使われています。

 

取り扱い上の注意

 

ジョーゼットは幅広い利用ができる生地ですが、取り扱いやお手入れ方法など注意しなければならないことがあります。

 

縫製

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ハンドメイドで扱うことも多いジョーゼットですが、裁断・縫製には微妙なコツが要ります。
薄手の生地なのでそのまま裁断してしまうと歪みやすいというデメリットがあります。
カーペットなどの上に置いて滑りにくくしたり、薄い紙にとめて裁断するとズレや歪みが少なくなります。
アイロンのときに使うスプレー糊を使えば、パリッと紙のような状態になるので扱いやすくなるそうですよ。

縫い方では、糸、ミシン針は薄地用のものを使用します。
ジョーゼット生地は滑りやすいので、縫いにくい場合は下に薄い紙を敷くと、厚みが増してミシンがかけやすくなります。

また、ジョーゼットはほつれやすい生地になるので端処理をおこなうのが安心です。
家庭用ミシンのジグザグ縫いやロックミシンを使いますが、布と同じ色のマニキュア(透明のものでもOK)を塗っても大丈夫です。

 

お手入れ

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ジョーゼット生地はデリケートな生地になるので普段のお手入れにも注意が必要です。
コットンやシルク素材のジョーゼットは家庭での洗濯によって傷みやすいので、クリーニングに出すようにしましょう。
ポリエステル製のものでも家庭で洗濯するなら、ネットに入れておしゃれ着コースや手洗いコースでやさしく洗濯してください。
ジョーゼット生地は熱に弱い特性を持っているので、乾燥機を使ったり高温のアイロンをかけるのはNGです。

尖ったものに引っ掛けたりすると伝線してしまうので、ジョーゼット生地の洋服を着用している時は尖ったものや家具の角などには注意してください。


ジョーゼット生地は取り扱いや縫製には少し注意が必要な生地ですが、表現の幅がとても広いのでソーイングにはおすすめの生地です。
ぜひチェックしてみてくださいね。

 

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