トラウザーとはイギリス英語が語源の言葉で『ズボン』を意味しています。
どんなズボンかというと『スラックス』に近いイメージのズボンです。
スラックスはスーツなどに合わせるズボンのことですね。
トラウザー、スラックス、他のズボンの違いはなにか解説していきます。
この特集でファッション用語に少し詳しくなれる!かもしれません。
【1.トラウザーとは】
トラウザーとは簡単に説明すると『ズボン』を指す言葉です。
英語で書くと『trousers』。
厳密には“ トラウザー”と複数形の“ トラウザーズ”で丈の長さが異なります。
トラウザーはドレッシーな半ズボンのことを指します。
トラウザーズになるとスーツや礼装用で着用されるようなドレッシーな長ズボンのことになります。
スラックスに近いイメージのズボンはトラウザーズになるわけですね。
ですが基本的に同じ意味で使われるので、トラウザーパンツで長ズボンを指すこともあります。
アメリカではトラウザーという言い方は伝わらないことが多く、
ドレッシーなズボンのことは「スーツパンツ」や「ドレスパンツ」などと呼びます。
さて、このトラウザーとよく比較されるのが『スラックス』です。
こちらもスーツに合わせる長ズボンのイメージが強いですね。
スラックスの語源はアメリカ英語の「スラック(slack)」。
「緩い」「たるんだ」という意味があり、ゆとりのある長ズボンのことを指します。
センタープレスが入ったものが一般的で、タイトなシルエットのものなどがあります。
逆にイギリスではスラックスは通じないので注意が必要です。
トラウザーズがフォーマルでドレッシーなズボンを指すのに対し、
スラックスはスーツに付いてくるものからカジュアルなものまで長ズボン全般を指します。
【2.ズボンの豆知識】
トラウザーとスラックスのイメージを比較してみるとこんな感じです。
トラウザーは脚のラインがきれいに見える細身のテーパードのものが多く、
スラックスはウエストや太もも周りにゆとりがあるストレートのものが多いです。
あと、裾幅が広いズボンのことをパンタロンと呼ぶことがありますが、こちらもフランス語ではスボン一般のことを指すそうです。
日本では図のようなシルエットのイメージが強いですよね。
カジュアル感が強く、デニム素材のものも多くあります。
現在ではブーツカットやベルボトムと呼ばれることが多いです。
パンツと呼ぶのが今っぽい?ズボンは古い?
最近では多くの洋服屋さんや通販でズボンのことを“パンツ”と呼んでいますね。
でもパンツって下着のイメージもあります。
ホントはどっちの意味なのか気になりませんか?
実は、これもアメリカ英語かイギリス英語かで意味が大きく違ってきます。
アメリカ英語の場合、パンツは下半身に履く二股に分かれた衣服のことを指します。
要はズボン全般の意味ですね。
対してイギリス英語では下着のことをパンツと呼んでいます。
ズボンのことはなんて呼んでいるかというと“トラウザー”です。
日本ではどちらの意味でも間違いではありません。
最近ではズボンのことはパンツ、下着のことはアンダーウェアなどアメリカ英語と同じ呼び名になっていることが多いです。
そしてズボンはというと、これは日本独自の呼び方です。
フランス語でペチコートを意味する「jupon(ジュポン)」が由来という説と、
この服を着る時の「ずぼん」という音から生まれたという説など諸説あります。
江戸時代末期あたりにズボンという言葉が生まれていたというからとても歴史を感じますね。
ファッション用語はその時のトレンドなどによって変化したり、意味も広くなっていったりするので、
ズボン・パンツ以外の呼び方もこれから出てくるかもしれません。
【3.おすすめの生地】
レディースコーデ
トラウザーはもともとカチッとした服装に合うパンツなので、オフィススタイルによく合うためバランスよくまとめやすく、上品なコーデになります。
きれいめのトップスやノーカラーコートと合わせてもいいですね。
また、柄もののブラウスと合わせてカジュアルにしてもおしゃれです。
大人女子にも使いやすいシンプルな小花柄で少しシックにまとめてみました。
足元にカラフルなパンプスと合わせるとオシャレな着こなしができます。
図のコーディネートに使用した生地はこちら
OS2300 ベンタイル40/2ギャバ
綿100%
イギリス軍パイロットの軍服として開発された生地です。超長綿の双糸を超高密度に織り上げ、撥水加工を施しました。耐水性、防風性、浸湿性そして耐久性を同時に確保しているのがベンタイルの最大限の魅力です。
KDS001 NATURAL DYED TWILL
綿61% ウール10% 麻29%
伝統的な染色の職人がそのノウハウを生かし、素材が持つ本来の風合いを最大限活かした特殊な染色染めです。洗いざらしのようなシワ、ムラ感のある表情で天然繊維のナチュラル感を活かした仕上げとなっています。
メンズコーデ
メンズファッションではスーツの印象が強いトラウザーですが、こちらはカジュアルな服装に取り入れたコーディネートです。
デニムジャケットとチノパンを組み合わせた春スタイル、薄手の半そでシャツと合わせた夏スタイルをご紹介。
チノ素材のトラウザーはカジュアルな服装に合いやすく様々なシチュエーションで着用できます。
スニーカーとも合わせやすくオシャレな着こなしができます。
ブラックなど濃い色のトラウザーは、ラフになりやすい夏の服装を引き締めることができます。
図のコーディネートに使用した生地はこちら
【4.まとめ】
トラウザーとは何か、トラウザーの着こなし術・おすすめ生地などをご紹介していきました。
フォーマルからカジュアルな装いまで幅広く合わせることができるので、是非取り入れてみてはいかがでしょうか。