ポリエステルの特徴

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あらゆる場面で見るポリエステルは、その耐久性とコストの良さで様々な分野で活躍しています。
衣類やインテリアはもちろん、産業用途でもその利用は広がっています。また、リサイクル可能なサスティナブル素材としての側面も注目されています。今回は、ポリエステルの特徴、そしてサスティナブル素材について紹介します。

 
 

 
 

1.ポリエステルとは?

ポリエステルは主に石油など化学的に合成された原料のみから作られる合成繊維で、ペットボトルの原料としても有名なPET(ポリエチレンテレフタレート)で作られています。世界で最も生産量の多い合成繊維はポリエステルと言われ、合成繊維の中でも特に目立つ存在です。

ポリエステルは非常に丈夫で耐久性が高く、その強度と耐久性の高さは他の素材と比較しても際立っています。その結果、日常着からアウトドア用品にいたるまで、幅広い衣料品にポリエステルが使用され、多くの人々に重宝されています。
また、ポリエステルは製造コストが比較的低いため、コストの良さも人気の理由です。

 

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2.ポリエステル繊維の特徴

ポリエステルはメリットがたくさんあり、多くの企業で利用されている繊維です。デメリットも含めてポリエステルの特徴を紹介いたします。

 

ポリエステルのメリット

 

■耐久性が高い

ポリエステル製品はその高い耐久性で知られています。化学的に安定した合成繊維であるポリエステルは、引裂きや摩耗、摩擦にとても強いのが特徴です。
このため、衣類など、頻繁な使用にポリエステルが使用されることがよくあります。これらポリエステル製の製品は、そうした状況下でも長持ちし、高い機能性を保ち続けることができます。この耐久性からポリエステル製品の耐用年数が長いことが多く、経済的なメリットも大きいのです。

■しわになりにくい

ポリエステルは、その優れた形状記憶力により多くのファッションアイテムにとって人気の素材です。この特性は、素材が伸縮した後も元の形状に戻りやすく、これは特に頻繁に洗濯されたり、繰り返し着用される衣類においてとっても魅力的です。長時間の移動後でも、スーツやブラウスがシワになりにくく、きれいな状態を保ちやすいのは、この特性が大きな理由です。

■保温性

ポリエステル素材はその優れた保温性で知られ、ポリエステルの繊維構造が空気をたくさん含むことができるため断熱材として機能し、体温の放出を抑制します。この特性のおかげで、寒い季節のアウトドア活動やスポーツを楽しむ際にポリエステル素材を使用したフリースジャケットなど、保温性に優れた衣類が豊富に生産されています。

■吸湿性と速乾性

ポリエステルは、その優れた吸湿性と速乾性によって多くの場面で活躍します。特に、汗をかきやすいスポーツや日常の様々なシーンでは、ポリエステル素材の衣類が快適です。この吸水性は汗を素早く吸い取り、速乾性による迅速な乾燥が、肌をサラッと保ち、着心地の良さを長時間キープします。これらの特性は、日常生活での着用経験をより快適なものにしてくれます。

■手入れがしやすい

ポリエステル製品は日常生活において非常に便利な特性を持っています。
水を弾きやすく汚れが落ちやすい性質を持つため、洗濯機で簡単に洗えるのが特長です。乾燥する速度も速いため、洗濯後の取り扱いも容易です。具体的には、ポリエステル製のシャツを例に取ると、通常の洗濯サイクルで洗って、乾燥機を使用してもすぐに乾きます。さらに、しわになりにくい性質があるため、アイロンがけをする必要がほとんどなくなります。これらの特性が、日々の忙しい中で洗濯にかける時間を減らし、手間を省くことに役立つのです。

 

ポリエステルのデメリット

 

■汚れを吸着しやすい

ポリエステルの表面は他の素材よりも滑らかであり、これが汚れやシミの付着を引き起こしやすくします。そのため汚れが目立ちやすく、衣類の見た目が悪くなってしまいます。
ポリエステル衣類はこまめに洗濯し、洗浄力の強いアルカリ性洗剤を使うなど、汚れを残さないようにしましょう。

■静電気を起こしやすい

ポリエステルは摩擦によって静電気を帯びやすい特性があります。このため、着用時に服がまとわりついたり、髪が広がってしまうことも。そんなデメリットを防止するには洗濯時に柔軟剤を使用する、静電気の発生を抑制する制電糸が入った生地を使用するのがおすすめです。

 
 

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3.ポリエステル生地の用途

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ポリエステルは現代社会において、その優れた特性を活かして様々な場面で使用されています。用途別におすすめの生地をご紹介します。

 

ファッション

 

ファッション業界では、ポリエステルの持つ特性が幅広いアイテムの制作に活かされています。
耐久性やしわになりにくい性質、さらには手入れのしやすさといった点が、衣類からスポーツウェア、アクセサリーまで様々な製品で重宝される理由です。
これにより、ポリエステルはファッションの世界で不可欠な素材として位置づけられています。
特に人気なのはまるでコットンのような天然繊維に寄せた綿ライク、リネンのようなリネンライクの生地です。

 

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スポーツウェア

 

ポリエステルは、その持つ多種多様な特性のおかげで、多くのスポーツウエアに採用されています。この素材がアクティブウェアな衣類に選ばれる主な理由として、速乾性が挙げられます。ポリエステルは吸湿性の低い素材で、繊維の中に水分が入りづらく、水や汗に生地が触れても、すぐに拡散されて蒸発します。そのため、ベタつくこともなくさらさらな着心地を維持できるため、多くのスポーツウエアに採用されています。

 

▼スポーツ向きのポリエステル生地▼

 

アウトドア

 

ポリエステル素材はその優れた保温性で知られ、ポリエステルの繊維構造が空気をたくさん含むことができるため断熱材として機能し、体温の放出を抑制します。この特性のおかげで、寒い季節のアウトドアにポリエステル素材を使用したフリースジャケットなど、保温性に優れた衣類が豊富に生産されています。

 

▼保温性のあるポリエステル生地▼

 

インテリア雑貨

 

ポリエステルはその耐久性と手入れのしやすさから、インテリア雑貨にも広く利用されています。雑貨はもちろんカーテンやラグ、寝具など、私たちの日常生活に欠かせないアイテムに用いられていることが多々あります。

 

▼雑貨向きのポリエステル生地▼

 

4.リサイクルポリエステル

 

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ポリエステルは、そのリサイクル可能な特性により、サステナビリティへの貢献が期待されています。
ペットボトルからリサイクルされたリサイクルポリエステルは、新たな衣服やアクセサリーなどの素材として再利用され、廃棄物を減らすと同時に、製品ライフサイクル中の炭素排出量の削減にも繋がり、サステナブル素材として注目を浴びています。
リサイクルポリエステルを通して持続可能な未来をつくる社会づくりに貢献してみませんか?

 

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