【読み物】植物系由来の化学繊維 レーヨン素材

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レーヨン素材ってよく聞くけれど、どんな素材なのかはイマイチ分かりにくいですよね。
洋服やインテリアなど見の周りのあらゆるものに使われています。
今回はレーヨン素材の魅力やお手入れ方法などを解説していきます。


-目次-

1.レーヨンとは
-どんな素材?
-レーヨンの用途
2.レーヨンの特徴
-メリット
-デメリット
3.レーヨンの取り扱い
-洗濯方法
-保管方法
4.おすすめのレーヨン素材
5.まとめ


 

1.レーヨンとは

どんな素材?

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レーヨンは化学繊維の一種「再生繊維」に分類される素材です。
材料の木材パルプから取れる繊維質(セルロース)に薬品加工して細長い繊維に再生することから再生繊維と呼ばれます。
植物系の原料を使っているので、「天然繊維」と「化学繊維」の両方の特徴を持ちます。
コットンやリネン、シルクなどの他の天然素材の見た目・質感を人工的に模倣することができます。

人工繊維としては最も古い歴史を持ち、もともとは高価なシルクを人工的に作ろうとしてできた素材で、「人絹(じんけん)」とも呼ばれていました。
レーヨンという名前は“光る糸”という意味があり、英語の「ray(光)」+「cotton(綿)」から由来しています。
レーヨンはいくつかグレードがあり、ビスコース、モダール、リヨセルなどの種類に分けられます。

また、レーヨンを形成しているセルロースは綿や麻と同じ成分でできている自然素材です。
加工処理をすることで、また自然にかえすことができます。
レーヨンは環境に優しい繊維なのですね。

 

レーヨンの用途

レーヨンは独特のドレープ性があり、ファッション性が求められるアイテム(衣服・衣料)に良く使用される素材です。
●シャツ、ブラウス
●パジャマ
●スカート、ワンピース
●ネクタイ
●服の裏地
●毛布、シーツ、布団カバーなどの寝具
●カーテンなどのインテリア用品

熱伝導率が高く、ポリエステルと組み合わせて接触冷感素材(ひんやり素材)としても使われます。

 

2.レーヨンの特徴

メリット

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●シルクのような生地感
●滑らかな肌触り・肌に優しい
●通気性・吸水性に優れる
●染色性が高い(発色が良い)
●消臭効果
●他の繊維と組み合わせて使える
●手頃な価格

レーヨンはシルクのような風合いで生地に上品な光沢感があり、滑らかな手触りが特徴。
とても柔らかく、繊維の性質が肌と同じ弱酸性なので肌馴染みが良く優しい素材です。
この弱酸性の性質が汗の臭いなどのアンモニア臭(アルカリ性)の成分を中和することで消臭効果も期待できます。
通気性に優れ、春夏の洋服だけでなく秋冬の洋服の裏地など季節問わず使われています。
吸水性も高く汗を素早く吸い取って放出するので、さらりとした着心地が続きます。

レーヨンは他の繊維と組み合わせて使うことができます。
これを「混紡(こんぼう)」といいます。
混紡することで繊維単独の弱点・短所を補うことができます。
例えば、レーヨンは濡れると“シワや縮みが起きやすい”という短所がありますが、アクリルやポリエステルなどと組み合わせることでシワや縮みを防ぐ効果が期待できます。
また、レーヨンは価格も手頃なので効果なカシミヤなどと混紡することで商品の価格を抑えることができます。

 

デメリット

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シルクのように綺麗で肌馴染みが良く機能性の高いレーヨンですが、非常にデリケートな素材という短所もあります。

●水に弱い
●摩擦に弱い
●混紡素材だと毛玉ができやすい
●シワになりやすい
●光や湿気に弱い
●汚れやすい

レーヨンの繊維は水分をたくさん含むと膨らんでその時に収縮するという性質を持ちます。
縮んだ繊維は乾いても元には戻らないので、水洗いすると縮んでしまうのはそのためです。
濡れると極端に強度も下がります。

摩擦にも弱く、擦れた部分が毛羽立って白っぽく見えてしまうこともあります。
「白化現象」とも呼ばれ、特にレーヨン素材ではよく見られるデメリットです。

またレーヨン100%の素材であれば毛玉はできにくいとされていますが、ポリエステルなど毛玉のできやすい素材との混紡ではシワになりにくくなる反面、毛玉が発生しやすくなります。

シワを伸ばすときにアイロンは使用できますが、縮む原因になりやすいのでスチームアイロンは厳禁です。

 

「水シミ」に注意!

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水シミとは、生地(糸)そのものの色が変わったわけではなく、繊維の形が変化して光の反射の仕方が変わったことにより色が変わって見える現象のことです。
ウール(毛)やポリエステルなどでも起こりますが、特に注意しなければならないのがレーヨンとシルクです。
雨の日の外出や水仕事のときは着用を避けるなど注意が必要です。

 

3.レーヨンの取り扱い

 

レーヨンのお手入れ方法についてご紹介します。
まず、レーヨン素材の衣類が自宅で洗濯できるかどうかは、レーヨンがどれくらいの割合で混紡されているかによります。
洗濯表示は必ず確認して、水洗いが可能かどうかを必ず確かめてください。
水洗いができない場合はドライクリーニングに出すなどプロにおまかせするのがおすすめです。

最近では加工技術の進歩によって洗濯できるレーヨン素材が誕生しています。
(他の素材に比べ縮みやすい特性はあるんだそうです)
また、ドライクリーニングでは汗などの水溶性の汚れは落とすことができないため手洗いする必要があります。

 

洗濯方法

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①洗濯表示を確認
できれば色落ち確認をしておくと安心です
②水またはお湯を準備し、中性洗剤を溶かす(指定がなければ30℃~40℃くらいにする)
③衣類を軽くたたみ、30秒~1分程度押し洗いする
④すすぐ
⑤脱水はバスタオルなどでタオルドライをする
洗濯機の脱水を使う場合はタオルで包んで洗濯ネットに入れ、30秒ほど脱水にかける
⑥形を整えて平干し・陰干しをする

コツを押さえれば自宅でも簡単に洗うことができます。
注意点として、レーヨンは水に浸かっている時間が長いほど強度が下がり傷みやすくなります。
押し洗いから脱水まで2分程度に抑えるなど素早く済ませましょう。
脱水もタオルを使うことで型崩れなどのダメージを抑えることができます。
ハンガーにかけておくと衣類が伸びる可能性があるので、平たくして干すのもポイントです。

また、ワイドハイターなどの漂白剤も問題なく使えます。
洗濯表示をしっかり確認して使用してくださいね。

 

保管方法

レーヨン素材の衣類を保管するときは、“湿度”と“虫食い”に注意してください。
湿気があると縮んでしまうので、洗濯後は完全に乾かしたうえで乾燥剤を入れて収納ケースに入れます。
吸湿性が高い素材なのでキレイな状態を保つためにも湿気対策は非常に大切です。
レーヨンは天然由来の合成繊維で柔らかいので虫食いにも注意が必要になります。
着用回数が少なくても、保管前には必ず洗濯をして汚れを落とし、防虫剤を入れて保管しましょう。

 

4.おすすめレーヨン素材

 

 

5.まとめ

 

レーヨンはお手入れ方法などにクセがあるものの、肌に優しくファッションには欠かせない素材です。
最近では水洗いできる素材も開発され、扱いやすいものも増えてきています。
テキスタイルネットでは沢山のレーヨン素材を取り扱っていますので是非チェックしてみてくださいね。

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